八潮市は住宅地+2.6%、商業地+2.9% 県東南部から足立・葛飾まで近隣の動きを比較
埼玉県が2026年9月15日に発表した2026年度(令和8年度)の地価調査で、県内の住宅地と商業地の平均変動率が、ともに5年連続で上昇したことが分かりました。
県全体では住宅地が前年比1.6%上昇、商業地が3.3%上昇。工業地も2.8%上昇し、こちらは13年連続のプラスとなっています。商業地については前年の3.0%から上昇幅がさらに広がりました。
そして八潮市だけでなく、草加市や三郷市、越谷市、吉川市、さらに東京都側の足立区や葛飾区まで目を向けると、この地域の地価がどのように動いているのかが、より見えやすくなります。
八潮市は住宅地+2.6%、県平均を上回る上昇
八潮市の2026年度の平均変動率は、住宅地が+2.6%、商業地が+2.9%でした。
住宅地については埼玉県全体の+1.6%を1ポイント上回っており、八潮市でも引き続き土地価格が上向いていることがうかがえます。
ただ、近隣の自治体を並べてみると、その上がり方は一様ではありません。
住宅地では、草加市が+4.3%と八潮市を上回っています。続いて越谷市が+3.0%、八潮市が+2.6%、三郷市が+1.9%、吉川市が+0.7%となりました。草加市の+4.3%は、県内では戸田市、蕨市に続く高い上昇率です。
県東南部というひとまとまりの地域で見ても、住宅地の上昇幅にはかなり違いがあることが分かります。
商業地も近隣すべてプラス 草加、越谷の伸びが大きめ
商業地でも同じ傾向が見られます。
草加市は+4.7%、越谷市は+4.1%と比較的大きく上昇。八潮市は+2.9%、三郷市は+2.8%、吉川市は+1.4%でした。今回取り上げた県東南部の各市は、住宅地・商業地のいずれもプラスとなっています。
八潮市と三郷市は商業地ではほぼ同じ上昇幅となる一方、草加市と越谷市では4%を超えており、地域ごとの違いがはっきり表れています。
都県境を越えるとさらに上昇 足立区+5.4%、葛飾区+5.8%
八潮市は東京都に接しているだけに、足立区や葛飾区の動きも気になるところです。
東京都が同じく2026年7月1日時点で実施した地価調査では、足立区の住宅地が+5.4%、商業地が+7.2%。葛飾区では住宅地が+5.8%、商業地が+12.8%となっています。
つまり住宅地の平均変動率を単純に並べると、葛飾区+5.8%、足立区+5.4%、草加市+4.3%、越谷市+3.0%、八潮市+2.6%、三郷市+1.9%、吉川市+0.7%という状況です。
もちろん、埼玉県と東京都では調査主体が異なりますが、いずれも2026年7月1日時点の基準地を対象とする都道府県地価調査で、地域の動きを見るうえでは参考になります。東京都区部では住宅地全体でも+8.7%、商業地では+13.3%となっており、東京都側の上昇率の高さが目立ちます。
八潮周辺を見ると「東京に近いほど高い」だけではない
こうして周辺まで見渡してみると、単純に「東京に近い場所ほど上昇率が高い」と言い切れるわけではないことも分かります。
八潮市と同じ埼玉県東南部でも、草加市の住宅地は+4.3%と八潮市を大きく上回る一方、三郷市は+1.9%、吉川市は+0.7%です。商業地でも草加市と越谷市が4%台なのに対し、八潮市と三郷市は3%弱となっています。
県は今回の住宅地について、県南部を中心に駅徒歩圏など生活利便性の高い地域で上昇が続いているとしています。また商業地では、再開発などによる利便性向上への期待や、マンション用地との競合がみられる地域で上昇傾向が続いています。
八潮市についても、つくばエクスプレス沿線をはじめ市内の土地利用やまちづくりが続いていますが、今回の数字だけから個別の開発事業と地価上昇との因果関係まで断定することはできません。
「平均2.6%上昇」でも、市内すべてが同じではない
ここで注意したいのが、今回示されている数字は市全体の土地が一律に2.6%、2.9%値上がりしたという意味ではないことです。
地価調査は、都道府県が選んだ「基準地」について不動産鑑定士による評価を行い、その地点の標準価格を調査する制度です。埼玉県では2026年度、63市町村の832地点を調査しています。基準日は2026年7月1日です。
同じ八潮市内でも、八潮駅からの距離、道路状況、土地の形状、用途地域、周辺施設などによって実際の土地価格は異なります。そのため今回の数字は、「八潮市やその周辺で土地価格がどの方向に動いているのか」を見る指標として捉えるのがよさそうです。
県境を越えた足立区や葛飾区、そして草加、三郷、越谷、吉川まで並べてみると、八潮市を取り巻くエリアでは地価上昇が広く続いていることが分かります。
住宅購入や土地の売買を考えていない方にとっても、地価はそのまちの住宅需要や商業需要、開発の動きを映す数字のひとつ。毎年発表される数字を追っていくと、八潮や周辺のまちがどのように変化しているのかを知る手掛かりになりそうです。
出典・確認日:2026年9月17日
埼玉県「令和8年度地価調査について」(2026年9月15日発表)、「令和8年度埼玉県地価調査の結果」(2026年9月16日掲載)、東京都財務局「令和8年東京都基準地価格」(2026年9月16日現在)。
<Hacchinさん>
「やしおん」運営代表。ずっと八潮の人。30年近くネットの世界にいます。現在本職は小さなゲーム会社の管理部長。BBQインストラクター資格。とある町会役員。
八潮市の他、生活エリアである近隣の情報など拾っています。












