【速報】自民埼玉県議団が子ども放置禁止条例の取り下げを表明
埼玉県議会の自民党県議団は、すでに提出していた、子どもだけでの留守番などを放置による虐待と定める「虐待禁止条例」の改正案を取り下げる方針を表明した。10/10(火) 14:19
「幅広い家庭が条例違反に」「保護者への負担増」など批判相次ぐ
埼玉県議会福祉保健医療委員会は、子どもを自宅や車に放置する行為を「虐待」と規定し、禁止する埼玉県虐待禁止条例改正案を6日に賛成多数で可決しました。
この改正案は、最大会派である自民党県議団によって提出され、提案した自民党県議団と、公明党の委員が賛成し可決。一部の無所属県民会議が内容の緩和を提案しましたが、否決されました。改正案は9月の定例会最終日に本会議で採決が行われ、可決される見通しです。
自民党の改正案は、罰則規定は含まれていませんが、小学3年までの子どもを車や自宅に子どもが放置されて死亡する事案を防ぐために、条例案では「小学３年までの児童を住居その他の場所に残したまま外出すること・その他の放置」を児童虐待と位置づけて禁止しています。
- 子どもたちだけで公園で遊ばせること
- 子どもたちだけで登下校すること
- 自宅に子どもを残してゴミ出しをすること
- 高校生のきょうだいと留守番をさせること
これらの行為は、子どもが小学３年以下である場合に禁止されるものとされています。ただし、宅配便の受け取りについては、この条例には該当しないとされています。このように、子どもたちの安全を守るために特定の行為が禁止される一方で、生活上の必要な行動に対しては制約が設けられていないことが、この条例改正案の特徴です。
小学4～6年の児童についても、放置や置き去りをしないよう努力義務としています。また、虐待を受けた児童の発見時や虐待の疑いがある場合には、県民に通報する義務を課しています。
自民党、待機児童解消策を強調
自民党県議団は、改正案について「子どもの命を守るための最低限の基準」と強調。また、待機児童の解消策を講じることで、保護者の負担を軽減するとしています。
提案者代表の小久保憲一議員は、「子どもの放置は危険で、許容できない行為です。県民の意識改革を図りたい」と述べ、放置が禁止されない場所は存在しないと強調しました。また、放置の定義についての質問に対しては、定義づけが行われると禁止すべき事例が抜け落ちる可能性があると主張しました。
この改正案には、待機児童の解消策を講じるための規定も盛り込まれています。保育所や学童保育に入れられなかった子どもが放置されるリスクを考慮しています。改正案の施行は来年4月を目標としており、県に解決策の実施を求めています。
委員会採決では、賛成7、反対4で改正案が可決されましたが、反対意見からは「子どもの預け先がない親をさらに追い詰める内容だ」との慎重な意見が出されました。
「共働き家庭の負担増」「子どもの自主性阻害」懸念
一方、さいたま市PTA協議会は、この改正案に反対するオンライン署名を始めました。市Pは、この改正案が保護者に精神的・経済的負担をかけるだけでなく、子どもの最善の利益を反映していないとして反対しています。保護者に署名を呼びかけており、署名に賛同する人々から支持を受けています。
STOP！10/13可決予定の埼玉県虐待禁止条例改正！ 保護者、そして、子どもたちに対しても不利益をもたらします！！
同オンライン署名サイト「change.org」でも、この改正案に反対する署名が広がっており、8万人以上が賛同しています。SNS上でも注目を集め、議論が続いています。
10月13日可決予定！STOP！ 埼玉県 子どもだけの登下校禁止条例！！
今後の見通し
本会議での採決が可決されれば、来年4月から施行されます。
