初心者も安心の“手ぶらで農業体験” 地域に親しまれた畑が静かに役目を終える
埼玉県八潮市大瀬にあったサポート付貸し農園「シェア畑 八潮」が、今年1月をもって閉園していたことがわかりました。
週末になると利用者の姿が見られ、野菜づくりを楽しむ声が響いていた場所だけに、寂しさを感じる方も多いのではないでしょうか。
「シェア畑」は、渋谷に本社を置く株式会社アグリメディアが運営するサポート付きの貸し農園です。農具や苗、肥料などがそろい、栽培のアドバイスも受けられることから、農業が初めての方でも気軽に始められるのが特長でした。いわば“手ぶらで始められる家庭菜園”。忙しい会社員や子育て世代の家族にも人気がありました。
八潮の農園でも、春や秋には「ぷち農業体験会」が開かれ、土に触れる楽しさを体験できる機会が設けられていました。親子で参加し、収穫の喜びを分かち合う姿も印象的でした。都市近郊でありながら、自然とふれあえる貴重な場として、地域のひとつの風景になっていたと言えるでしょう。
閉園の理由など詳細は明らかにされていませんが、近年は資材価格の高騰や利用形態の変化など、農園運営を取り巻く環境も変わりつつあります。そうした中での決断だったのかもしれません。
八潮市内では、都市化が進む一方で、土と向き合える場所は決して多くありません。今回の閉園はひとつの区切りではありますが、「自分で育てて食べる」という体験の価値は変わらないはずです。これまで利用してきた方々の思い出とともに、八潮の一角にあった小さな“畑のある日常”が、静かに幕を閉じました。
















