【八潮のキーパーソンたち:各分野で輝く人々】 八潮の音楽人:「MIKKOのライフ&サウンド」 Act.4

ボイストレーナーとしての再スタート

そんなコロナ禍全盛期は、店を潰すわけにはいかないので、ボイストレーニングどころではなかったのが正直なところ。しばし休業としていましたが、とある生徒様から連絡が入り…。

この生徒様は通い続けてくれて3年目になった頃でしたかね。『私、このままレッスンが受けられなくて、ここまで頑張った歌が衰えていくのは本当に嫌です。MIKKO先生がいつまでもお休みするなら、もう他を探します…』と。

店に必死になりすぎて、レッスンのことが頭からすっ飛んでいた私は青冷めました。

こんなコロナ禍で、防音の密室でマンツーマンレッスン。ボイトレももう終わった…とすら正直感じていたのです。

しかし、おいおいおい、何してんだ私。これはいけない!!!

ライブハウスの方はお客様を入場させることは出来なくても、配信での通常ライブが再開されました。

なんとか再びお休みをいただき、感染防止グッズをさらに強化し、私は長年地道に頑張っていたボイストレーニングのレッスンを根性で再開しました。それでも来てくれる人はごくわずか。諦めずレッスンを続けてはいましたが、悔しさも恐怖もこみ上げてきます。コロナがますます蔓延したらどうしよう…。しかし、レッスン再開を希望してくれた生徒様に、私はすっかり目覚めさせていただきました。

絶対にやめない!!!諦めない!!!

これからもっともっとレッスンを頑張りたいとすら思ったのです。

この時、たった一人でも、私を頼ってくれる人がいた。私の心が大きく動く大切なキッカケとなりました。

ライブハウスを見習って、オンラインレッスンに踏み切る事にしました。そして、コロナ禍必死に頑張ったYoutube撮影&編集!!一人でも多くの人に私を知ってもらうため、ボイトレYoutubeチャンネルも始動!!
初めは週2本頑張ってアップし続け、今では3年目に突入!!(最近は更新サボってます…すみません)

生徒様も次第に戻ってきてくれるようになり、新規の生徒様も増え、ますます熱が入るボイストレーニング。ライブハウスも軌道に乗り始め、お客様の入場が可能となった後は、以前に比べれば動員は減ってはいますが、着実に活気を取り戻しつつありました。

新しいスタッフも入り、若い活気のある子たちを見ていて、私はもうここで出来る事は精一杯やったかな。

ライブハウスの立ち上げからたっぷりサポートはしてきたと思います。これは元メンバーの為でもありました。当初は、JARRINGで出来なかったことをこのライブハウスに置き換え、精一杯盛り上げ、たくさんの人に喜んでもらえる、たくさんの人を救えるライブハウスを作ろう!という約束をしていたのでした。

それも十分叶えられたと私は思いました。私がいなくても、その思いを全スタッフが引き継いでくれる。若いスタッフ達のコロナ禍、死に物狂いの本気をたくさん見させていただいたからこそ、もう大丈夫!と。

ここからは個人で闘ってみたい、もっと幅広く、たくさんの人の役に立ちたい。自分の為の人生をもっともっと生きたい!と思うようになっていました。そして、一番大きかったのは、私はアーティストに戻りたいと強く感じるようになっていたのです。

もっとロックボーカリストとして吠えたい。吠え続けたい。

これはスタッフとしての立場だと、正直店に影響が出ます。しかし、ロックボーカリストとして、ステージの上では言いたいことをしっかり伝えたい。コロナ禍で味わった悔しさをもっとステージで出したい。

ライブハウスがとても好きで、コロナ禍はライブハウスを守るために必死だった。そしてライブハウスこそ、私の聖地であり、この場所をアーティストとして守っていきたいと思い始めていました。スタッフという立場ではもう限界かもしれない。私の気持ちは収まりませんでした。精一杯頑張ってきたけど、やっぱりアーティストとしてライブハウスと関わっていきたい。

46歳になって正直、身体も本当にきつくなってきました。私は意を決して、2022年内での退職希望をオーナーとなったメンバーに伝えました。

もちろん、困る!!と引き留めてはもらいましたが、私も人生の生い先が短くなってきていることも感じていたので、キッパリ退職を決意し、2022年12月31日、きりの良い日に、共に立ち上げスタッフとして頑張ってきた現場チーフ(関東では有名な名音響さん)と共に円満退職。浅草のライブハウスはお局が2人同時退職したので、一気にスタッフの年齢層は下がり、ますます若手の活気に今は満ち溢れています!!

円満退職はしたものの、実は退職直前の12月前半、母が病に倒れました。救急車で搬送され、病名は脳梗塞。

フリーになると覚悟を決め、退職も決まっていた最中の出来事です。母は年齢がいっていてもずっと働きづめの日々でした。

コロナになり私の収入はガクッと減ったので、母は死に物狂いで内職を頑張ってくれてたのですが、ストレスが限界に達し、脳梗塞…。後遺症としては身体全体右半分のしびれと感覚麻痺。平衡感覚も失くし自転車にも乗れなくなりましたが、命はなんとか取り留めました。

こんな状況でフリーランススタート。しかし、退職後の半年くらいは、ボイトレ以外はほぼ何もしませんでした(笑)

親子ともども、生き急ぎすぎた。ゆっくりする時間がこれまでまったくなかったので、母のリハビリをしながら、本当のんびり過ごしました。

その間に不思議な事はたくさん起きました。これまで、寝に帰るか、ボイトレを地道にやるだけのここ八潮に、突然たくさんの人脈が出来始めたのです。キッカケは私を見つけてくれた八潮を勝手に応援するYoutuberとの出会い。

その方のおかげで、今記事を書かせてもらっている「やしおん」さんとも出会えましたよ!

そして、八潮市の産廃業者、山本商店の女性社長さんとも出会いがあり、山本商店さん主催の夢拾いという名のゴミ拾いに参加するようになって、たくさんの八潮の方と繋がれるようになりました。

夢拾いメンバーと

夢拾いメンバーと

小松菜ガールズ

八潮の皆さんは16年私が地道に八潮でボイストレーナーをしていたことに本当に驚かれました。八潮にボイトレがあるの??と。

ありますよ!!ありますとも!!

これまで宣伝は必死にしていたものの、本業ではなかったのでやはりレッスン日程なども少なかったので控え目な宣伝にはなっていたのでしょうね。

そして今、遂にボイストレーナーが本業となりました。

しかし、私は一つのことだけをやり続けるのはどうも性に合わないので、退職したライブハウスのデザイン仕事は引き続き在宅でやらせてもらっています。なので退職したとはいえ、そんなに寂しくはない!関われることがとても嬉しいです。

他にも新たなご縁があった地元の会社さんからも業務委託として在宅で色々なデザイン仕事を任せて頂いたりYoutubeを編集したりもしています。過去、自分でどうにかしなければいけない状況で必死に学んだことが全て今仕事になっています(笑)。これは正直凄いと思っていますよ!!

こうして文章が書けるのも、劇団で脚本を何作も書いてきたからです。過去が全て今に繋がっています!!人生って面白いですね~!!

ボイストレーニング教室のメンバーと

ボイストレーニング教室のメンバーと

ゴスペル教室の始動

ゴスペル教室のフライヤー

ゴスペル教室のフライヤー

そして今年、八潮で出会った方々、そして、あのコロナ禍、私を目覚めさせてくれた生徒様からのご要望で、なんと!!ゴスペル教室を開くことになりました。

私は、あくまでもロックボーカリスト。なのにゴスペル?!となりますが、実は私が20代の頃、必死に学ばせていただいた歌の師匠はゴスペルシンガーだったのです。

私の歌の知識、特に体の使い方はゴスペルからきているものでした。それより何より、ゴスペルは人間の生のパワーが凄まじいジャンル。

生きる喜びを身体全体を使って歌うのがゴスペルです。苦労に苦労を重ね、逆行を生き抜いた私にぴったりじゃないか!!ということで、難しい事には拘らず、とにかく自由に自分らしく歌えるゴスペル教室を今は昼の部、夜の部合わせて月4回~5回開催しています!!

歌に興味がある方は是非お気軽に参加してみて下さい!!

心も体も元気になりますよ!!

ゴスペル教室のメンバーと

ゴスペル教室のメンバーと

未来への希望と挑戦

今、私は現役のロックボーカリストにも返り咲きました。JARRINGのメンバーと解散から12年ぶりにまた新たな音楽を作り、愛するライブハウスにアーティストとして出演し、活動をしています。

もちろん、吠えまくっています!!こんな日が再び来るとは思っていませんでした。

母は、脳梗塞のリハビリがてらに、得意だった裁縫を頑張り、今ヘアバンドやアクセサリーを作っています。バンドの物販でその品物を販売し、おかげさまで大人気。通販での販売も開始しました。

八潮の皆様にもヘアバンドを宣伝していただき、購入してくれた皆さんは、母のヘアバンドを付けて八潮を歩いてくれてる!!仕事を引退した母も、嬉しそうに自分の得意を細々ながらも仕事にしています。今が一番幸せな日々であることは間違いありません。

小さな幸せを噛み締められるのも、これまで経験してきた全てのおかげ。あとは結婚だけですかね!やり残したことは(笑)。

八潮の仲間から、母へのバースデーケーキ

これからも、地域の皆様に、そして歌を愛する皆様に全力でお力添え出来るよう、日々精進してまいります。

こんな人間が実は八潮にはいるんですよ!!

私は過去、全国を飛び回る活動をしてきました。

日本各地、良いところたくさん知っています!

しかし、八潮が一番好き!!嘘じゃありません!

24時間、工場から煙がもくもく出ている工業地帯。

その景色が一番癒されるし、安心する。

なので、これからも愛する地元八潮を盛り上げていきます!!みんなを元気にしていきたい!!!それが今の私の一番の願いです!

長くお読みいただき、ありがとうございました。

引き続き、vivify vocalschool、そしてゴスペル教室を宜しくお願いいたします!!

Vivify vocalschool講師 MIKKO

​木村 美智子 (MIKKO)

幼少期から母親の影響で昭和歌謡を歌い、音楽の道に進む。中学時代にはバンドブームに乗り、ライブや演劇にも関心を持つ。高校生で全楽器に挑戦するが挫折し、歌に専念。27歳で「JARRING」としてCDリリースするも事務所破綻に直面。

その後、インディーズでの活動に注力し、全国でライブを展開。37歳でバンド解散後、演劇に再挑戦し、劇団vivifyを旗揚げ。ライブハウス「Asakusa Gold Sounds」の運営に携わりながらデザイナーとしても活動。

一時体調を崩すが、これをきっかけに健康に関する資格を取得し、ボイストレーナーとしての新たな道を歩み始める。

現在もバンドと弾き語りで活動を続ける傍ら、個人でボイストレーニング教室を開き、豊富な経験と知識を活かして後進の指導に努めている。JAZZやゴスペルなど多様な歌唱法を学ぶ。独自の経験を基に、歌と精神面のサポートを提供している。

https://www.vivifyvocalschool.com/

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