身体的虐待6件、心理的虐待3件など 県は認定した全9件で改善計画の提出を求める

埼玉県は2026年8月21日、令和7年度(2025年度)の県内精神科病院における障害者虐待の状況を公表しました。
対象はさいたま市分を除く埼玉県内の精神科病院です。業務従事者による障害者虐待について寄せられた通報・届出などは合わせて284件。このうち、県が虐待の事実を認定したのは9件でした。県は認定した9件すべてについて改善計画の提出を求め、各精神科病院では計画に基づいた虐待防止の取り組みを進めているとしています。
精神科病院という、患者の生活や治療を支える場所で公表された今回の数字。単に「9件」という結果だけでなく、どのような通報があり、どのような虐待が確認されたのかを見ていくことも大切です。
通報・届出は284件 虐待の認定は9件
県がまとめた別紙によると、284件の内訳は、虐待を受けたと思われる精神障害者を発見した人からの通報・相談が53件、虐待を受けた精神障害者本人からの届出・相談が231件でした。
そのうち虐待の事実が認定されたのは9件。認定された事実に関係する被虐待者は10人で、男性6人、女性4人、不明・その他は0人となっています。
虐待の種類別では、重複を含めて次のようになっています。
- 身体的虐待:6件
- 心理的虐待:3件
- 性的虐待:0件
- 放棄・放置(ネグレクト):1件
- 経済的虐待:0件
一つの事案で複数の虐待類型に該当する場合があるため、種類別の件数を合計すると認定件数の9件を上回ります。
虐待を行った業務従事者は看護師5人など
認定された虐待の事実について、虐待を行った業務従事者の主な職種別人数も公表されています。
内訳は看護師5人、准看護師1人、看護助手3人の計9人で、医師や保健師、作業療法士、精神保健福祉士などについては0人でした。
なお、この数字は「認定された虐待の事実に係る被虐待者に虐待を行った業務従事者の主たる職種ごとの人数」として公表されたものです。
全9件で改善計画の提出を求める
県は、虐待と認定した事案への対応として、9件すべてで報告徴収を行ったほか、診療録や帳簿書類の提出・提示、書類の検査、入院患者や関係者への質問を実施しています。
さらに、認定した9件すべてについて改善計画の提出を求めています。一方、提出された改善計画の変更命令や、必要な措置を採ることへの命令、医療提供の制限を命じたケースなどは0件でした。
県によると、該当する精神科病院では現在、提出した改善計画に基づいて虐待防止に取り組んでいます。
「気になることがある」場合にも通報・届出を受け付け
埼玉県では、疾病対策課内に精神科病院における虐待の通報窓口を設けています。
疾病対策課の窓口は平日の午前8時30分から午後5時15分まで、電話番号は048-830-3565です。
また、「埼玉県虐待通報ダイヤル」#7171では、24時間365日、虐待に関する通報や届出を受け付けています。
今回の公表は、「精神保健及び精神障害者福祉に関する法律」第40条の7の規定に基づくものです。精神科病院で療養する人の権利を守り、不適切な対応を見逃さないためにも、こうした通報制度と、公表された事例を今後の再発防止につなげていくことが求められます。
出典:埼玉県 保健医療部 疾病対策課「令和7年度の精神科病院における障害者虐待の状況について」
<Hacchinさん>
「やしおん」運営代表。ずっと八潮の人。30年近くネットの世界にいます。現在本職は小さなゲーム会社の管理部長。BBQインストラクター資格。とある町会役員。
八潮市の他、生活エリアである近隣の情報など拾っています。












