2025年国勢調査の速報値を分析。東京への集中が続く一方、郊外では人口減少が広がり、八潮市周辺でも地域差が鮮明になっています。

日本全体で人口減少が加速するなか、東京圏への人口集中がさらに進んでいます。
不動産分野の調査・研究を行うグローバル都市不動産研究所は、総務省統計局が公表した「2025年国勢調査 人口速報集計」をもとに、全国や東京圏、東京23区の人口動向をまとめたレポートを発表しました。
レポートによると、2025年10月1日現在の日本の総人口は1億2,305万人。2020年の前回調査と比べて309万7,000人、率にして2.5%減少しました。
全国47都道府県のうち、人口が増えたのは東京都と沖縄県だけです。前回調査では人口が増えていた埼玉県、千葉県、神奈川県、愛知県、福岡県、滋賀県も、今回は減少に転じました。
東京圏の人口は3,698万人、初めて全国の3割を超える


東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県を合わせた東京圏の人口は3,698万5,557人となり、日本の総人口に占める割合は30.1%に達しました。3割を超えるのは今回が初めてです。
ただし、東京圏全体が一様に増えているわけではありません。

2020年から2025年にかけて東京都は19万8,621人増加した一方、埼玉県は5万7,596人、千葉県は2万5,968人、神奈川県は4万3,676人減少しました。東京都の増加が周辺3県の減少をわずかに上回ったことで、東京圏全体では0.2%の増加となっています。
つまり、「東京圏への集中」といっても、実際には東京の中心部へ人口が集まり、その周辺では減少が進むという構図が見えてきます。
埼玉県で人口が増えたのは10市町、草加市は1.1%増

八潮市や近隣地域に目を向けると、埼玉県内で人口が増加した自治体は10市町にとどまりました。
レポートでは、朝霞市が4.3%増、蕨市が1.7%増、さいたま市が1.6%増となったほか、八潮市に隣接する草加市も1.1%増加した自治体として挙げられています。
また、つくばエクスプレス沿線では、千葉県流山市が7.6%増と高い伸びを示しました。東京に近く、鉄道による交通利便性が高い地域や、子育て世帯の受け皿となっている一部の自治体では、引き続き人口が増えていることがうかがえます。
一方で、東京郊外や近郊の多くの自治体では、出生数より死亡数が多い「自然減」が広がっています。転入者があっても自然減を補いきれず、人口減少に転じる地域が増えているということです。
八潮市は東京都足立区や葛飾区、草加市、三郷市と接し、つくばエクスプレスで都心と結ばれています。今回の結果は、交通の利便性や住宅供給、子育て環境といった地域の条件が、今後の人口動向を大きく左右することをあらためて示しています。
東京23区でも増加の勢いは鈍化

東京23区の人口は995万3,160人で、前回調査から21万9,884人、2.3%増加しました。ただし、増加数は2015年から2020年までの5年間と比べて半分以下に縮小しています。
23区のうち20区で人口が増え、八潮市からも比較的近い葛飾区では1万4,521人増加しました。足立区や江戸川区も増加を維持しています。
その一方、千代田区、渋谷区、目黒区は減少に転じました。マンション価格や家賃の上昇などにより、都心部の中でも人口の動きに差が生まれていると分析されています。
全国的な人口減少が進むなかでも、東京への集中は止まっていません。しかし、その内側では「東京都心への集中」と「郊外の縮小」が同時に進んでいます。
八潮市を含む東京近郊のまちにとっても、住みやすさや交通利便性だけでなく、子育て支援、住宅、教育、地域コミュニティーをどう整えていくかが、これまで以上に重要になりそうです。
なお、今回の数値は2025年国勢調査の速報集計をもとにしたもので、今後公表される確定値とは異なる場合があります。
<Hacchinさん>ライター
「やしおん」運営代表。ずっと八潮の人。草加、三郷、足立、葛飾などが生活エリアです。ITやメディアのベンチャー企業に長らく在籍し、本職は小さなゲーム会社の管理部長。市内外のいろんなイベントに出没してネタ探ししてます。BBQインストラクターです。













