八潮のおとなり草加市で新たな挑戦 空き家と「お店を始めたい人」をつなぐ取り組みに注目

「いつか自分のお店を持ちたい。」
そんな夢を抱きながらも、店舗探しや初期費用の高さに悩む人は少なくありません。
一方で、八潮市や草加市をはじめ近隣地域では、活用されないまま残る空き家も増えています。
そんな両者を結び付けるユニークな取り組みとして、草加市が進めている「わがままハウスプロジェクト」が注目を集めています。
このほど、プロジェクト初となるマッチングが成立し、草加駅近くの空き家を活用したペットトリミングサロン「Dog Salon Chérie(ドッグサロン シェリー)」が2026年5月18日にオープンしました。
▶Dog Salon Chérie(ドッグサロン シェリー)
「わがままハウスプロジェクト」とは?

草加市が全国初の取り組みとしてスタートした「わがままハウスプロジェクト」は、空き家を単に「貸したい」「借りたい」でつなぐのではなく、所有者と利用希望者、それぞれの”わがまま”や想いを大切にするマッチング事業です。
例えば所有者には、
・実家だから売却はしたくない
・将来的には取り壊す予定がある
・短期間だけなら貸せる
・地域に役立つ使い方をしてほしい
といった事情があります。
一方で利用希望者も、
・小さくお店を始めたい
・初期費用を抑えて創業したい
・地域に根ざした活動をしたい
など、それぞれ異なる夢や計画を持っています。
一般的な空き家バンクでは物件条件だけが中心になりますが、このプロジェクトでは双方の背景まで丁寧に共有することで、新たな出会いを生み出しています。

「2年限定」の空き家がトリミングサロンに

今回マッチングしたのは、草加駅から徒歩約11分の店舗兼住宅。
4年前にリフォームされた建物ですが、将来的に取り壊しが決まっているため、契約期間は原則2年間という条件付きでした。
通常なら敬遠されそうな条件ですが、オーナーとなった平野憲胡さんらは「2年しか」ではなく、「2年あれば十分」と前向きに受け止め、開業を決意しました。
その結果、2026年5月、「Dog Salon Chérie」がオープン。条件をマイナスではなくチャンスと考えたことが、プロジェクト初の成功事例につながりました。


合同会社K.G.ONE代表/Dog Salon Chérieオーナー 平野憲胡さん
八潮市の人にとっても参考になる取り組み
八潮市でも空き家は年々増加しており、今後は地域の課題の一つになっていくことが予想されます。
また、「自分のお店を持ちたい」「地域で小さく事業を始めたい」と考えている人にとっても、最初から長期契約や大規模な店舗を借りることは大きなハードルです。
今回の事例は、「条件が悪い物件」ではなく、「自分に合った条件の物件」という見方ができることを示した好例といえるでしょう。
草加市では現在も、カフェやショップ、アトリエ、事務所、地域交流拠点など、空き家を活用して挑戦したい人を募集しています。
八潮市からもアクセスしやすい草加市で生まれたこの取り組みは、空き家活用だけでなく、「地域で夢を形にしたい」と考える人にとっても、新たな可能性を感じさせる事例となりそうです。













