介護・福祉人材確保や保育士処遇改善にも重点配分
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埼玉県庁
埼玉県は2月12日、総額654億円の2024年度補正予算案を発表しました。この中には、1月28日に八潮市で発生した県道陥没事故への対応として、下水道管や道路の復旧工事費用として40億円が盛り込まれています。
補正予算案の内訳は、一般会計が557億円、公営企業会計が96億円となっており、復旧工事費は公営企業会計に含まれます。この資金は、破損した下水道管や陥没した道路の原状回復に充てられる予定です。
一般会計では、介護・障害福祉分野の人材確保・職場環境改善に61億9940万円、保育士等の処遇改善に26億9780万円が計上されています。これらの施策は、県内の福祉サービスの質向上と人材不足の解消を目指したものです。
今回の補正予算案は、2月19日に開会する県議会2月定例会に提出される予定です。県は、八潮市の陥没事故の復旧工事を2025年中の完了を目指しており、住民の安全と生活の早期回復に向けて取り組むとしています。
八潮市の陥没事故は、下水道管の老朽化が原因とみられ、全国的なインフラの老朽化問題を浮き彫りにしました。専門家からは、同様の事故が他地域でも起こり得るとの指摘があり、インフラ維持管理の重要性が改めて認識されています。
県は、今回の事故を教訓に、下水道をはじめとするインフラの点検・維持管理を強化し、再発防止に努める方針です。また、介護・保育分野の人材確保策を通じて、県民の生活環境の向上を図るとしています。