芭蕉への敬愛と草加市との縁を辿る特別展示、6月24日から漸草庵 百代の過客で

草加と深い絆を持った文学者を偲ぶ――「ドナルド・キーン先生と草加のゆかり展」開催
草加市文化会館内の日本文化芸術関連施設「漸草庵 百代の過客」にて、2025年6月24日(火)から30日(月)までの7日間、「ドナルド・キーン先生と草加のゆかり展」が開催されます。入場は無料で、期間中の開館時間は10:00~16:00(受付は15:45まで)となっています。
「漸草庵 百代の過客」は、草加市制60周年を記念して2019年に開設された施設で、その名は日本文学研究者ドナルド・キーン氏による命名。入口に掲げられた扁額も、キーン氏自身の揮ごうによるものです。
今回の展示では、6月のキーン氏の誕生月にあわせ、同氏が草加に遺した足跡と、日本文学への深い貢献に焦点を当てた企画が展開されます。会場では、キーン氏が実際に使用していた書斎の仕事道具が特別展示されるほか、2014年に開催された「第7回 奥の細道文学賞/第1回 ドナルド・キーン賞」授賞式での俳人・黒田杏子氏との記念対談の音声も公開されます。対談のテーマは「芭蕉の魅力と奥の細道の価値」で、当時の貴重なやりとりが抜粋で楽しめます。
さらに期間限定で、キーン氏が幼少期に愛した犬をモチーフにした上生菓子と抹茶のセット(税込800円)も登場。来場者に日本文化の味覚でも楽しんでもらう趣向が凝らされています。
展示会場は和室のため、靴を脱いでの入室となり、大きな荷物の持ち込みは控えるよう案内されています。また、会場内の様子が広報目的で撮影される場合がありますので、来場者にはあらかじめの理解が求められています。
ドナルド・キーン氏(1922年~2019年)は、日本文学の紹介と翻訳を通じて国際的な架け橋となった人物。2012年には日本国籍を取得し、日本文化の深淵な魅力を世界に伝え続けました。文化勲章をはじめ多くの賞を受賞した同氏の足跡を、草加の地で改めて感じられるこの機会をお見逃しなく。
【問い合わせ先】
草加市文化会館
TEL:048-931-9325
【主催】
草加市/公益財団法人草加市文化協会
【協力】
一般財団法人ドナルド・キーン記念財団