八丁堀公園地下の「新和調整池」 3月28日に初の見学会、市がPR本格化

みさと地下神殿 三郷市公式サイトより
埼玉県三郷市が、市中央の八丁堀公園地下にある治水施設「新和地下調整池」を「みさと地下神殿」と名付け、PRを本格的に始めました。
これまで関係者のみが立ち入ることのできた空間を整備し、3月には初の一般向け見学会も開催を予定されています。
地下に広がるその光景は、思わず息をのむ迫力といいます。高さ約7メートル、直径約1メートルのコンクリート柱が約70本、整然と並ぶ様子は、古代ギリシャのパルテノン神殿を思わせる壮観さ。春日部市にある「首都圏外郭放水路」の調圧水槽が“地下神殿”と呼ばれていることにならい、三郷市も独自に愛称を命名。
この施設は、2002年から2004年にかけて都市再生機構(UR都市機構)が整備し、2013年から市が維持管理しています。南北約40メートル、東西約50メートル、深さ約7.5メートル。大雨時には約1万3500立方メートル、25メートルプールおよそ27杯分の雨水をためることができ、西側を流れる第二大場川への流入を抑えることで、市内の浸水被害軽減に役立っています。
中川と江戸川に挟まれ、水害リスクと向き合ってきた三郷市。定期的に治水対策を紹介する展示イベントを開くなど、啓発活動にも力を入れてきました。今回の“地下神殿”プロジェクトは、その取り組みをさらに広げる試みです。
市は費用をかけて内部に通路や柵、仮設照明を設置し、安全に見学できるよう改修。3月28日には市民30人限定で初の見学会を実施し、今後の課題や運営方法を検証します。将来的には開催回数や参加人数を増やし、継続的な公開も視野に入れているといいます。
また、知名度向上の一環として、神殿をモチーフにした缶バッジやシールも制作。八丁堀公園で遊ぶ市民の姿をデザインしたものなど計6種類を用意し、治水関連イベントで配布しています。

みさと地下神殿缶バッジ 三郷市公式サイトより

みさと地下神殿ステッカー 三郷市公式サイトより
三郷市は、東京五輪や世界陸上などでギリシャのホストタウンを務め、昨年12月にはギリシャ・サラミナ市と姉妹都市協定を締結するなど、ギリシャとの交流を深めてきました。マラソンを通じた縁もあり、今回の「地下神殿」というネーミングには、そんな国際的なつながりも込められています。
命を守るための施設が、まちの新たな魅力にもなるかもしれません。防災と観光、そして国際交流。地下深くに広がる空間から、三郷の新たな挑戦が始まっています。












