下水道管路の安全性確保へ—国が“2つのメリハリ”と“2つの見える化”で管理転換

八潮市陥没事故を契機に全国調査結果を踏まえ、国が第3次提言案を公表

八潮市の道路陥没、原因は県管理下水道管の腐食 硫化水素による劣化と判明

八潮市の道路陥没現場の写真

2025年1月に埼玉県八潮市で発生した下水道管路の破損に伴う大規模な道路陥没事故を受け、国土交通省は「下水道等に起因する大規模な道路陥没事故を踏まえた対策検討委員会」の第3次提言案を公表しました。同事故ではトラック運転手が死亡し、約120万人に下水道使用自粛が求められる事態となり、基礎インフラへの信頼に大きな影響を与えました。

全国では、同種事故の未然防止に向けた「全国特別重点調査」が実施され、優先箇所813kmのうち、緊急度Iと判定された要対策延長は約75kmとなり、合わせて7カ所で空洞が確認されています。調査では、硫化水素濃度と腐食の相関や、目視だけでは把握できない劣化を打音調査で補足できるなど、複数手法を組み合わせる高度化の必要性が示されました。

提言案では、点検の頻度や方法に強弱をつける「2つのメリハリ」、管理者向けDX化と市民向け説明責任の「2つの見える化」を柱に、戦略的な管路マネジメントへの転換を示しています。また、地下空間での調査・補修は危険性が高く、作業安全確保を大前提として発注者・受注者双方の改善体制が求められています。

さらに、国はインフラ点検のデジタル化、技術の高度化、省力化、そして新制度の導入に向け、財政支援の重点化を進める方針です。点検結果の公開や「下水道カルテ」の情報提供により、利用者に老朽化を“自分ごと化”してもらう取り組みも推進されます。

11月5日に開催された第9回委員会では、今後のスケジュールや全国調査の進捗が審議されました。引き続き国・自治体・受注事業者が連携し、事故の未然防止と維持管理の質向上を図ることが求められます。

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