— 下水道管の特別重点調査にも100億円を投入 —

復旧工事などが進む埼玉県八潮市の現場 共同通信社より
政府は、埼玉県八潮市で発生した道路陥没事故の復旧に向け、2024年度予算の予備費から約45億円を支出する方針を決定しました。各報道機関によると、これとは別に、全国の下水道管を対象とした特別重点調査に約100億円を充てることも決定しています。
石破茂首相は17日の参院予算委員会で、八潮市の復旧支援に加え、豪雪対応の支援費も含めた予備費支出について、18日の閣議で正式決定することを表明しました。今回の支出は、埼玉県の大野元裕知事が国に対し、事故復旧のための財政支援を求めていたことを受けた対応とみられます。
老朽化した下水道管の緊急調査へ
八潮市の陥没事故は、1月28日に埼玉県が管理する大型下水道で発生し、下水道管の腐食が原因とされています。政府はこの事故を受け、全国の老朽化した下水道管の安全性を確認するため、特別重点調査を実施する方針です。
特に、老朽化による陥没のリスクが高く、社会的影響の大きい下水道管を対象に一斉点検を行う予定で、約100億円の予算を投じるとしています。この調査により、全国的なインフラの安全性を確保し、今後の陥没事故を未然に防ぐことを目指します。
政府は今回の支出を通じて、事故復旧とともに、下水道の老朽化問題への対策を強化する姿勢を示しており、全国の自治体にも、インフラの適切な維持管理を求めていく方針です。