中間駅1駅で事業費削減、黒字化見通しを改善
つくばエクスプレス TX-3000系
茨城県は25日、つくばエクスプレス（TX）の 土浦延伸に関する事業計画素案 を発表しました。計画区間は つくば-新土浦駅 で、終着駅は JR土浦駅に隣接して整備予定です。
中間駅を1駅に絞り、地下部分を短縮することで 事業費は約1320億円 に抑え、 約80億円を削減 しました。延伸区間の距離は 約10キロメートル、所要時間は 約9分、運賃は 340円 を想定しています。
需要拡大を考慮し、収支改善を試算
TXの輸送人員が想定を超えて増加していることを踏まえ、土浦延伸による移住者や企業立地の増加を反映した新たな試算を実施しました。
その結果、輸送人員は 1日2.2万～2.5万人、費用便益比は 1.60 に改善し、黒字化の見込みが大幅に前倒しされました。
東京駅までの延伸と一体整備した場合、事業費は約3070億円、費用便益比は 1.35 となり、 27年後の黒字化 を見込んでいます。
東京延伸と一体整備を目指し、今後の協議へ
茨城県は 2030年ごろを目標に国の交通政策審議会での位置付けを目指し、東京都・埼玉県・栃木県・国土交通省と協議を進める方針です。
県は、「延伸は 県の発展や首都圏との交流促進に貢献し、常磐線との接続により災害時の避難や物資輸送 にも役立つ」としています。
TXの輸送人員は開業以来増加を続けており、今後の協議の進展により 土浦延伸が現実味を帯びること が期待されます。
