70歳代男性の行方依然不明、県が重機投入に向けスロープ造成を継続
埼玉県八潮市で発生した県道陥没事故は、4日で発生から1週間を迎えました。トラックの転落によって行方不明となった70歳代男性の救出活動は、穴内部の水位の高さやがれきの多さにより難航しています。
県は救出を加速させるため、水中ドローンを使った下水道管内の調査を開始しましたが、下水の速い流れにより調査が思うように進まず、別のドローンを試す方針を示しました。
4日午前には、命綱を付けた作業員たちが約600メートル下流のマンホールから穴内部に入り、水中ドローンを投入。しかし、下流部分に障害物が詰まっている影響で水の流れが悪く、現場では調査が続けられています。
また、県は穴内部の水位を下げるため、上流部に位置する12市町の約120万人に対して「可能な限りの節水」を改めて要請しましたが、午後2時から5時にかけても水位は大きく下がらず、埼玉県知事は「期待されたほどの効果は見られなかった」と述べ、今後の対応策を再検討するとしました。
一方、トラック転落現場に重機を近づけるため、3日から2本目のスロープ造成作業が進められています。高い水位や穴内部に残る農業用水路が崩落する恐れもあり作業は遅れていますが、県は5日午前中の完成を目指しています。このスロープが完成すれば、がれき撤去が効率的に進められる見込みです。
現場では依然として緊迫した状況が続いており、救出活動が一刻も早く進展することが望まれています。