~「田の草取り獅子」とも呼ばれる、郷土の誇りが今年も舞う~

二丁目の獅子舞
八潮市に伝わる市指定無形民俗文化財「二丁目の獅子舞」が、令和7年7月21日(日曜日)に二丁目氷川神社で奉納されます。地域の平穏と五穀豊穣を祈り、3匹の獅子が1日かけて伝統の舞を披露するこの行事は、江戸時代・明暦元年(1655年)ごろに始まったとされ、今もなお古式にのっとった形で受け継がれています。
二丁目の獅子舞は、埼玉県東南部系統に分類され、全部で7種類の舞があります。とくにかがむ動きが多いことから、「田の草取り獅子」とも呼ばれ、田畑を耕すような所作に地域の生活との深い結びつきが感じられます。かつては7月15日に上二丁目氷川神社、16日に下二丁目稲荷神社、8月1日に若柳稲荷神社と、年3回の奉納が行われていました。
舞の合間には、
「千早振る 神の斎垣に弓張りて あたりを固め あらたかに」
という拝歌が厳かにうたわれ、さらに獅子宿では「バウタイ」と呼ばれる謡も披露されます。「ハイチ」と呼ばれる唄では、獅子の背を扇ぎながら唄い、舞手と唄手の掛け合いが見どころの一つです。
地域の人々が一体となって継承してきたこの伝統芸能は、現代においてもその尊さと格式を保ちつつ、観る人の心を打つ力を持っています。古の風情を感じる一日を、ぜひ八潮市でお過ごしください。
【奉納日程】
- 日時:令和7年7月20日(日曜日) 午前9時30分ごろ~午後8時ごろ
- 場所:二丁目氷川神社(八潮市大字二丁目196番地1)
※詳しくは市内の指定文化財情報もあわせてご覧ください。