いいでしょこの工房感!!。
いかにも「ものづくりを楽しむ隠れ家」みたいな感じ。工房には工具もそうですが、木工旋盤などの機器類もたくさん。作れないものないんじゃないないかと。多分。
以前から知人に勧められていた、木工の工房「DIY工房IZUMI」さんに、ようやく伺うことにできましたのでそのご報告。
IZUMIさんは、八潮市鶴ケ曽根の住宅街の一角でこの工房を営まれています。ご自宅の隣の敷地に2階建ての工房。一階は木工の工房、二階は奥さんが営まれている織物制作の「彩の糸」の工房があります。
駐車場が2台。近隣にはコインパーキングあり。
こちらが主宰の川上泉さん。15年近くこちらの工房を営まれています。
川上さん、実は定年まで八潮市内の中学校の社会科の教員を勤められていました。
地元の方で教え子だったという方も結構多いのでは。
元々幼少の頃から身近に大工の方がいたりしたこともあって、ものづくり、特に木工製作については昔から造詣が深く、教員をされていたころから、すでに定年後は木工製作のお仕事をしたいと考えていたそうです。
実際、現在の工房の準備は、定年の一年前からすでに進められていたとか。
現在は木工製作をはじめ、ペンづくり、木工旋盤の教室や展示会の開催、家具や木工製品などの受託製作などを行なっています。このほかにも電気溶接や鍛冶などの教室も。
SHOP | DIY工房IZUMI サイトより
とかくデジタル化の進む昨今ですが、手先を用いて製作する「ものづくり」については非常にこだわりがあって、工法や技術はもとより、木工製作の楽しさ、ものづくりの楽しさを伝えていきたいと考えられています。
今回、こちらで行われている、オリジナルの木製ボールペン製作の講座があるとお聞きして、本日お邪魔させていただきました。
こちらがそのオリジナルボールペンの作品例。部品によってはシャープペンシルや万年筆の製作も可能。樹種や金具、旋盤での削り方、塗装次第でまさにオリジナルのペンが製作ができます。
木製のペンは使えば使うほどに経年変化(深みのある色に変化)していきます。プラスチックのように劣化するのではなく、道具として貫禄が増してゆくのも、ウッドペンの醍醐味の一つ。
贈呈品として製作される方も多いらしいですよ。
こちらは樹種を複数組み合わせた「寄せ木」による製作例。こちらの製作は寄せ木の製作から行うため、通常のペン作りの3倍ほどかかるそうです。
デザイン性は高いので魅力ありますよね。こちらは一度ノーマルなペン作りを経験してからでないとだめなんだそうです。
こちらはペン軸となる旋盤加工前の樹種類。
杉やウォルナット、ケヤキなどがあります。教室ではあらかじめ木に真鍮をはめ込んだものが用意されています。
経験者になると、この真鍮をはめ込む作業から行う方も。
教室参加の方がいらっしゃるまでの間、色々とお話しを伺っていたのですが、そんな中、工房でひと際目についたのがこれ。
これ、なんだかわかります?。
まあ、木製の飛行機模型なんですけど、実はこれ「Uコン」と呼ばれる飛行機。
これ皆さんご存じ?。
『Uコン』(Uコントロール)は模型飛行機のコントロール方式のひとつで、ラジコンのような無線ではなく、2本のワイヤーの有線で飛行機と操縦者をつないで飛行機を操縦するもの。
飛行機の動力には通常小型のエンジンを搭載し、操縦者はワイヤーを通じて模型飛行機の主翼などを操作するんですね。
操縦者と模型飛行機は長さが可変しない15m程度のワイヤーでつながっているため、飛行機は操縦者を中心とした円運動が基本となります。
要はワイヤーでコントロールする有線のラジコンとでもいうのかな。歴史は相当古くて、始まりは昭和15年位。
よく市内で行われる「花桃祭り」で、体験会が行われているのでご覧になった方もいるのでは。
Uコンの説明をしてしまうと、それだけで話が終わってしまいそうなので、知りたい方はこの動画をどうぞ。▶参考動画
実は八潮市というのは、このUコンのメッカ。日本国内の大規模な大会までおこなわれるトコロなんです。
この話はまた後日したいと思いますが、川上さん、幼少の頃このUコンを楽しんでいたそうなのですが、その後離れて久しく、八潮で勤務するようになってから、市内でこのUコンが行われているということを知り、愛好家と合流。今ではこの協会員として製作や指導をおこなっているそうです。
という訳でUコンについて色々と教えていただきました。
ほどなくして、本日の教室の受講の方たちが到着。なんでも千葉大学の学生さんたちだそうで、ゼミの教授が川上さんと親交があって、度々お越しになるそうです。
中には本日で三回目の参加の強者も。
そんな感じで、本日の工程の説明からスタート。
こちらはその3回目の参加者の方。今回は万年筆の製作を行なうとのことで、先ほどの木製軸の真鍮をはめ込む、穴あけ作業からスタート。なかなか手慣れたものです。
こちらは初めて木製ペンを作られる方へのレクチャー。大きな肝になる「木工旋盤」の使い方を進めていきます。
旋盤なんて作業経験、どなたもありませんから、最初はやっぱり恐々作業スタートしますが、コツさえつかめば面白いように削れて行きます。
とはいえ1ミリでも削りすぎてしまうと大変なことになってしまうので、都度都度、ノギスを使ってサイズを確認しながらの製作。
その後、 紙やすりやバフなどで磨きをかける作業と、塗装作業、最後に金具を選んで組み立てて完成。
こんな具合。ヤバいくらいカッコいい。
教室については事前予約制。
ちなみにこちらのボールペン製作は、1本3,000円から。複数本製作は可能ですが、その場合は本数×3,000円~の計算になります。
所用時間としてはおおよそ1時間位ですね。今回はボールペン製作でしたが、他にも家具の製作講座や、工房のレンタルなどもおこなっているそうです(要相談)。
人とは違ったオリジナルのペンが欲しい方、木工製作に興味がある方、色々といらっしゃると思いますけど、是非一度見学に伺ってみてはいかがでしょ。
良いお話しを聞かせて頂きました。次回は是非製作の体験をさせていただきたいです。
川上さん、お忙しいところお時間頂きましてありがとうございました!!。
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↑なぜか緑町と入れてしまった…。鶴ケ曽根です。申し訳ありません!!。