日本唯一の地名「垳」を歩く。垳地蔵の歩んだ380年前の街道をたどる道を追う【過去記事】

380年前、八潮市垳(がけ)の地から台東区清川へ――

日本唯一の地名「垳」を歩く。垳地蔵の歩んだ380年前の街道をたどる道を追う【過去記事】

2025/11/16方言漢字ウォーキング大会「垳地蔵の歩んだ道」にて撮影

yuko.Nさん(地域情報発信クリエーター)2025/12/2(火)  yahoo掲載のバックナンバーを基に掲載しています。

「垳地蔵」が辿ったとされる古道「下妻道」を、自分の足で追体験できるのが「方言漢字ウォーキング大会『垳地蔵の歩んだ道』」です。先日このイベントに参加してきました。

スタートは垳の常然寺(じょうねんじ)、ゴールは仰願寺(こうがんじ)。全行程約12kmの道のりには、垳川沿いの親水通りや綾瀬川、荒川、千住宿など、土地の歴史と暮らしが折り重なる景色が続きます。

歩くほどに、「垳(土+行)」という漢字が生まれた地形の意味もじわりと実感。道中の史跡や伝承に触れながら、地域の“名前”が持つ物語を味わう一日になります。

第3回方言漢字ウォーキング大会「垳地蔵の歩んだ道」

380年前「垳」の地(常然寺の近く)にあった、仰願寺は現在の台東区清川へと移転し、祀られていた「垳地蔵」も共に移されました。

開催趣旨は「垳地蔵」に焦点を当て、380年前に歩んだ道と想定される「下妻道」を、八潮市垳の常然寺から台東区清川の仰願寺までーー全行程およそ12kmーーをたどるウォーキング大会です。

  • 実施日時:2025年11月16日(日)8:30~15:00
  • 歩行経路:常然寺(八潮市垳)~八潮市浮塚~足立区花畑~六町・五反野・千住~荒川区南千住~仰願寺(台東区清川)

※垳(がけ)、常然寺(じょうねんじ)、仰願寺(こうがんじ)、下妻道(しもつまどう)

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2025/11/16八潮駅にて撮影

つくばエクスプレス八潮駅改札前に8:30集合。参加者は9名。ここから出発地である常然寺に徒歩で移動します(1キロ余り)。

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2025/11/16常然寺に向かう途中、新設小学校建設地脇にて撮影

常然寺に向かう途中の新設小学校建設地ですが、この場所には「垳」の意味が分かる場所があるといいます。

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2025/11/16常然寺に向かう途中、新設小学校建設地脇にて撮影

秘密はこの傾斜です! 垳川に向かって水が”ハケル”ように傾斜のある地形です。

川に囲まれた平坦な地形は水害に見舞われることが多く、垳川に向かう緩やかな傾斜によって水が流れて行く。また「土」も流されて「行」く。このような地理的条件から地域由来の漢字「垳」(土+行)が生まれたという伝承があります。

方言漢字ウォーキング大会「垳地蔵の歩んだ道」常然寺からスタート

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2025/11/16常然寺前にて撮影

スタート地の常然寺では、企画を主催する「八潮の名前から学ぶ会」の長谷田会長が出迎えてくれました。

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2025/11/16常然寺本堂にて撮影

過去2回のウォーキング大会に参加された会長から、垳への深い想いと愛情が込められた激励の挨拶をいただきました。

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2025/11/16常然寺本堂にて撮影

ご住職からのありがたいお話に耳を傾け、また道中の安全祈願を受けて心も清められました。いよいよ旅の始まりです。

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2025/11/16垳川排水機場にて撮影

まずは常然寺からわずか300m、地域を水害から守る垳川排水機場を見学。川と人の暮らしを支える施設に触れたあと、常然寺の脇を抜け、昔日の情景に思いをはせながら垳地蔵の歩んだ道へと歩みを進めます。

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2025/11/16「垳地蔵の歩んだ道」~垳稲荷神社にて撮影

常然寺から150mほどの場所にある垳稲荷神社を右手に見ながら進みます。

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2025/11/16「垳地蔵の歩んだ道」~垳川沿いにて撮影(右上:遠景は平成泉橋)

秋色に染まった木々が川面に映え、良く晴れた秋の日の爽快感が私たちの背中を押してくれるーー絶好のウォーキング大会日和! 先導役の昼間さんより、道々貴重なお話しをうかがうことが出来るのも、このウォーキング大会の大きな魅力です。

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2025/11/16「垳地蔵の歩んだ道」~垳川沿いにて撮影(平成泉橋)

平成泉橋は、上から見ると中央に円を描くユニークな造形の橋です。かつては橋の円形部の両脇から水が放出され、印象深い光景だったようです。現在はその仕組みは止まっていますが、橋の中心部が円形の造形美は健在で、垳川沿いを歩く人々にとって大切なフォトスポットになっています。

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2025/11/16「垳地蔵の歩んだ道」~垳川沿いにて撮影(平成泉橋)

昼間さんが指差している場所は、地図上の”ココ”平成泉橋上の八潮市と足立区の境界線上に位置しています。

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2025/11/16「垳地蔵の歩んだ道」~垳川沿いにて撮影

垳川の八潮市側は「垳川親水通り」です。中川から約2kmほどで綾瀬川まで到着。

足立区側は神明・六木遊歩道、いくつもの広場や公園が整備されています。浮塚(うきづか)の交差点を左に折れ、内匠橋まで南下します。

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2025/11/16「垳地蔵の歩んだ道」~綾瀬川に架かる内匠橋より撮影

綾瀬川に架かる内匠橋(たくみばし)を渡ったあたりは、足立区花畑(はなはた)。

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2025/11/16「垳地蔵の歩んだ道」~綾瀬川沿いの道、右側は護岸工事中の様子

綾瀬川の上に架かる”首都高速6号線”を左に見つつ南下します。護岸工事による通行止め区間があり、本来の下妻道の手前を”つくばエクスプレス六町駅”に向かいます。その後六町の先、西加平(にしかへい)のあたりで再び下妻道に戻ります。

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2025/11/16「垳地蔵の歩んだ道」~環七通り・西加平町交差点

下妻道に戻って環七通りまで来ました。西加平町交差点を渡って五反野に向かいます。

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2025/11/16「垳地蔵の歩んだ道」~東武スカイツリーライン五反野駅

五反野駅を左に見つつ南下し、首都高速・中央環状線を越えると荒川の堤防になります。この間、15分ほどでしょうか。

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2025/11/16「垳地蔵の歩んだ道」~荒川・千住新橋近くの堤防上より北側を撮影

荒川の堤防に上がり、少し場所を移動すると、中央環状線越しにまっすぐ伸びる下妻道を望むことができます。かつて垳地蔵が歩んだ時代には荒川(荒川放水路)はなく、大正期から昭和5年(1930年)に河川・土木工事によって開削されました。現在は少し迂回して千住新橋を渡り、荒川を越えて再び下妻道へと歩みを進めます。

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2025/11/16「垳地蔵の歩んだ道」~荒川・千住新橋近くの堤防上より南方向を撮影

荒川・千住新橋近くの堤防より目的地の南岸方面を撮影。東京スカイツリーも垳川排水機場から見た時よりぐっと近づいて見えます。その後、千住新橋を渡り、南岸にある学びピア21(足立区立中央図書館)あたりで昼食休憩。ここまでで全行程の概ね2/3というところ。

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