資源の有効活用とにぎわい創出を目指す八潮市の概ね20年計画
八潮市の中川河川敷周辺では、多くの市民やスポーツ団体が利用できる公園やスポーツ施設が整備されています。
現在、大瀬運動公園、中川やしおスポーツパーク、中川やしおフラワーパークなどが存在し、これらの施設は地域のスポーツ活動やレクリエーションの拠点となっています。
しかし、老朽化が進む施設や市民ニーズへの対応が求められています。八潮市は、それらの整備方針を踏まえ、早期整備施設として、中川河川敷周辺地域を中心に、市内公園やスポーツ施設の整備を通じて地域の活性化と市民の利便性向上を目指す「中川河川敷周辺公園等施設整備計画」を令和6年3月に策定。同5月にリリースされ、これからの施設整備と地域活性化を進めることとなりました。
計画の背景
中川河川敷には現在、大瀬運動公園、中川やしおスポーツパーク、中川やしおフラワーパーク、中川やしお水辺の楽校、下河原運動広場といった多彩な公園やスポーツ施設が整備されており、多くの市民やスポーツ団体に利用されています。
しかし、施設の老朽化や市内屋外スポーツ施設全体の課題が顕在化しており、これらを整理しながら地域資源を有効活用し、さらなる賑わいを創出するための計画が求められていました。
計画の概要
今回の計画では、以下を目的としています:
- 中川河川敷周辺の基本方針策定:公園やスポーツ施設の整備方針を明確化
計画期間は令和6年度から令和25年度までの約20年間とし、柔軟に対応していく方針とのことです。
現状と課題
市内には79箇所の都市公園、33箇所のその他公園、13箇所の屋外スポーツ施設がありますが、多くの施設が老朽化し、市民ニーズに応じた改修が必要です。
具体的な課題には、公園機能の確保、日陰のある休憩施設の整備、多目的利用広場の確保、屋外スポーツ施設の老朽化対策、アクセス性の向上、防災機能の強化などが挙げられます。
これらの課題を解決するためには、市民や利用者からのフィードバックを基にした施設整備が不可欠です。
将来像と基本方針
本計画の将来像は「花めくやしおの中川 多様な市民活動による健康づくりのゾーン」。この実現に向けて、早期整備施設として以下の基本方針が設定されました。
市民の健康づくりを支える空間づくり
大瀬運動公園を「Sports 拠点」とし、気軽に健康づくりに取り組める場を整備。
多様な活動ができる空間づくり
下河原運動広場を「Activity 拠点」として、新たなスポーツ施設の整備を検討。
周遊性を活かす空間づくり
中川河川敷包括占用区域を「Recreation 拠点」とし、イベント開催や観光地としての発信力を強化。
協働で魅力を高める空間づくり
「花×みどり×水」の魅力を高め、産学官民の連携による取り組みを進める。
にぎわい創出の取り組み
中川河川敷周辺の「にぎわい創出」を図るため、公共事業による施設整備と民間活力の導入を組み合わせ、活気ある地域づくりを進めます。
具体的には、水辺自然空間の保全やアクティビティの拠点としての機能強化、遊歩道の整備などが含まれます。また、地域農業の保全や観光資源の活用も重要な要素です。
各拠点の整備方針
本計画では、以下の各拠点の整備方針やゾーニング案が検討されています。
大瀬運動公園(Sports 拠点)
市民が気軽に利用できる運動環境を提供し、スポーツイベントの中心となる施設を整備を実施。
- スポーツ交流の活性化に向けた競技施設の整備
- あらゆる世代に対応する、健康•スポーツ発信拠点の整備
- 遊歩道との連携
- 避難場所等の防災機能の整備
ゾーニング案
下河原運動広場(Activity 拠点)
多様な活動ができる空間を整備し、アーバンスポーツなど新たな施設の導入を進める。
- 子どもたちや高齢者の運動の場づくり
- 新たなスポーツの場や市民活動スポットとなる場づくり
- 遊歩道との連携
中川河川敷包括占用区域(Recreation 拠点)
現在の中川やしおスポーツパーク、中川やしおフラワーパーク、中川やしお水辺の楽校のエリアの施設の充実やイベントの開催を促進し、地域活性化を図る。
- 地域と連携した多様なイベントが開催できる環境の充実
- 地域ニーズに応じた新たな魅力を発信する環境整備
- 遊歩道等との連携
- 旧堤防遊歩道の整備(中川遊歩道)
- 新堤防の管理用通路の活用
遊歩道等
ウォーキングやジョギングコースを整備し、地域全体のつながりを強化。
- 中川新堤防や旧堤防の活用により、周遊性を活かしたウォーキングやジョギングコース、サイクリングコース等の構築に向けた取組について検討。
- 国土交通省は、河川とまちの賑わいある良好な空間形成、埼玉県は、サイクルツーリズムの推進、東京都は、自転車によるアクセスがしやすい環境整備を目指していることから、計画区域内だけではなく、周辺の自治体等と広域的な連携を検討。
今後の取り組み
この計画は長期的な取り組みであり、令和25年度を目標に実施が予定されています。社会経済状況や市民のニーズに応じて、柔軟に対応しながら推進していく必要があります。
これにより、八潮市の中川河川敷周辺がより魅力的で、住民にとって活気あふれる場所になることが期待されています。
詳しくは、八潮市がリリースしています「中川河川敷周辺公園等施設整備計画」をぜひご一読ください。
※画像はすべて同計画概要版より抜粋させていただきました。