個別指導塾と送迎教育付き民間学童が一体となり、AI・グローバル時代を生きるための「学び」と「成長」を支援
八潮市緑町の一軒家で運営されている個別指導塾と送迎教育付き民間学童「まなびの樹」。そのユニークな教育理念と成果で市内でも話題を呼んでいます。
この学習塾について、塾長の川崎雅俊氏にお話を伺う機会をいただきました。実は複数の方から「取り上げてほしい」というご意見を頂いていました。
教育への想いから始まった「まなびの樹」
川崎氏は元々外資系のIT企業で15年ほど営業として勤務。その中で、楽しそうに仕事をしている人が少ない現実に直面し、「主体性」と「それを支える能力」の重要性を痛感。そこから「教育」という分野に漠然とした興味を抱き、最終的に「主体性」を育む場所として「学校をつくりたい」と考えるようになりました。
「いきなり学校をつくることは容易ではないため、学童保育と塾を一緒にした教育機関をつくれないか」と考えたのが「まなびの樹」設立のきっかけ。塾としての学力向上はもちろんのこと、子供たちが自身の人生をどう考えるかという視点を持たせることを重視しているのが特徴です。
開校から3年目を迎える「まなびの樹」の成果
「まなびの樹」は開校してから3年目を迎えます。現在は民間学童を含め、40名近くの生徒がここに通っています。
川崎氏によると、これまでのところ全員が志望校に合格するなど、学力向上の面でも大きな成果を上げています。
例えば、平均点以下だった生徒が400点以上を取れるようになり、偏差値も10以上上がった実績があります。小学生でも小5で英検5級を取得した生徒がいるなど、確かな結果を出しています。
「中学一年生まで塾にも通わず、ずっとサッカー少年でした」と語る川崎氏。中学二年の頃から、この先の将来を考えるようになり、学力で戦うしかないとスイッチが入り、独学で勉強した結果、中学三年で校内トップに。その時の経験が今に至ると語っています。
「実際に私も高校受験では、集団塾や個別指導塾に通ってみたのですが、今考えても、誰かから教わって、教わったからできるようになったっていう記憶や経験が、実はあんまりないんですよ。例えば一般的な集団塾の場合、基本的には教科書に載ってるようなことを先取りでやってるだけであって、別に書いてあるしっていうふうに、ちょっと思っちゃって、で、辞めました。個別指導塾に行くと、やっぱりアルバイトや自称プロ講師の人からの講義で、これも基本的には教科書や問題集に書いてあることだし、聞いても分からないっていう人もたくさんいて、これ何の意味があるんだみたいな想いもあり、辞めました(笑)。そんな中で培った、「自分で読み取る」、「自分で演習する」、「学習の量で決まる」という考え方がしっくりきました」。
川崎氏の指導方法は難しい話ではなく、「基礎を徹底的に学ぶ」ということ。
「例えば、数学に関して言うと、基本的には、もう本当に基礎の積み上げ。計算をまずちゃんとできるようにすること。それができて、初めて、関数。このステップを踏まないと、結局みんなこけます。図形に関しても、基本的には小学校からの積み上げなんで、そもそも四角形って何?とか、そういう本当に図形の基礎からおこないます。小学校の学習ができてない人は、小学校からちゃんと固める。中学一年の学習がができてない人は、中学一年を固める。中学二年の学習ができてない人は、中学二年を固める。こう積み上げをしっかりやってもらう。その上で、当該学年の学習をしましょう。というスタイルです。なので、入塾時にも学力によっては、「一学期分捨ててください」とか「一学期は諦めてください」って、はっきりお伝えします。」
「中学生でも、小学生の知識や内容が抜けてしまっている生徒がいるのも事実。時間もかかるが、できれば中学二年位から来ていただければ、どうにでもなると思っています。」
川崎氏自身は業界未経験でありながら、この三年間の実績や経験値から、このナレッジやテクニックは継続していきたいと語ります。自身の学習経験と仮説をもとに試行錯誤しながらメソッドを構築しています。「まなびの樹」のスタイルはその結果として確立され、今後もこのモデルで進んでいきたいと考えています。
学童の併設とその意義
「まなびの樹」には民間学童も併設されており、送迎もおこなっており、とくに共働き家庭のニーズに応えています。学童と塾が併設されている施設は市内でも少なく、親御さんが仕事で忙しい家庭でも子供たちの学習をフォローできる点が大きな魅力です。
「親御さんが共働きとなると、なかなか勉強を見てあげられない家庭も多い。結果として学校の宿題までしか見てあげられない家庭も多く、そのあたりをフォローできればと考えています。」
夏休みなどの長期のお休みには全員でプールに出かけたり、レクリェーションに出かけることも。「学びだけでなく遊びの時間も大切にしています。やはり休みは遊びたいだろうし、そんなメリハリはつけられるようにしています。」とのこと。
教育哲学と今後の展望
川崎氏は自らの社会経験を通じて、今後は外国語も使いながら、自分で考え周りを巻き込んで成果を出すことが求められる時代になると確信しています。そのため、子供たちにはその備えをしてあげたいと考えています。
しかし、子供たちには子供らしくのびのびと遊んでもらいたいという思いも強く持っています。「まなびの樹」を設立したのは、そんな親御さんのご要望に応えるためでした。川崎氏は「様々な体験と学びを通して、子供たちの個性を一緒に磨いていければ」と語っています。
今後の展望として、駅近くや沿線にも「まなびの樹」を設立し、塾の考えを広げていきたいと考えています。現在の生徒数は学童を含めておよそ40名程ですが、さらなる拡大を目指しています。
「まなびの樹」は、子供たちの未来を育む新しい学びの場として、これからも成長を続けていくことでしょう。こちらの塾では随時見学や入塾についての相談を受け付けています。ご興味を持たれた方はぜひお話を伺ってみてください。