自治体職員を名乗る悪質業者が全国で横行 排水設備点検を口実に強引な契約を迫るケースも
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埼玉県八潮市で発生した道路陥没事故をきっかけに、全国各地で「下水管の点検をする」と偽る不審電話が相次いでいることが分かりました。
自治体職員を装い、住宅の排水設備の清掃や修理をすすめ、契約を迫る悪質なケースが報告されており、全国で多くの相談が寄せられています。各自治体は注意を呼びかけています。
詐欺の手口とは?
このような不審業者による訪問・電話勧誘は以前から確認されていましたが、今回の八潮市の道路陥没事故を受け、「下水道管の点検が必要」と不安をあおる手口が増えています。
- 「下水道局のほうから点検に来ました」と名乗り、敷地内の「ます」を勝手に開けて水を流し、「下水管が壊れているので修理が必要」と高額な工事を迫った。
- 「マンホールの点検をしますので、在宅の日時を教えてほしい。」との電話がかかってきた。
- 市役所職員を装って「ご自宅の汚水ますの清掃をするので、立ち会ってほしい。」と連絡があった。
- 「下水道局の依頼で来ました」と言い、宅地の排水管清掃を安価で行うと持ちかけた。
- 「工事業者です。明日、下水道工事を行います」と訪問し、宅地内を調査。その後、「配管が壊れているため、修理しないと大変なことになる」と1万円の修理を迫った。
自治体の対応と市民への呼びかけ
各自治体は「下水道局が業者に委託して、個人宅の排水設備(下水排水管・ます等)の点検・清掃・修理を行うことは一切ない」と強調しています。
「今なら安く工事できます」と勧誘されても、その場で契約をしないことが重要です。不審に思った場合は、すぐに自治体へ問い合わせるよう呼びかけています。
悪質業者による詐欺被害を防ぐためにも、事前に下水道局や消費生活センターに相談するなど、慎重な対応が求められます。