県道陥没現場で74歳男性の救助進展へ、悪天候が懸念される中で慎重な作業
埼玉県八潮市で発生した県道陥没事故で、現場の救助活動が本格的に進展しています。
1日、陥没した穴の中に重機を投入するためのスロープが完成し、建設業者の協力のもと大量のがれきや土砂の撤去作業が開始されました。事故発生から5日目、運転手とみられる74歳の男性の救助が本格化しています。
2日午前には雨や雪の降る可能性があり、作業に影響が出ることが懸念されています。大野元裕知事は1日、現場視察後に開かれた危機対策会議で、「二次被害の防止に努めながら、引き続き着実な対応をお願いしたい」と述べ、慎重な対応を指示しました。
がれきの撤去から手作業での捜索へ
県や消防によると、陥没した穴の深さは地下の破損した下水道管まで最大約15メートルに及びます。
内部には高さ約8メートルの範囲にわたって、倒壊した信号機や電柱、アスファルトなどが散乱しており、まず重機によるがれきの撤去が優先されます。
その後、消防隊員らが手作業で男性を捜索し、土木の専門家が安全確認を行いながら慎重に作業を進めていきます。
重機投入のためのスロープ完成
今回の作業において重要な役割を果たすのが、1日に完成したスロープです。幅約4メートル、長さ約30メートルのスロープは、ショベルカーなどで地面を掘削し、現場近くの飲食店駐車場から穴へと続くなだらかな坂道として整備されました。
このスロープを通じて、重機が効率的に現場に入り、がれきの除去作業が進められています。
現場の状況は依然として危険が伴いますが、関係各所が協力し、最大限の注意を払いながら救助作業が続けられています。
悪天候が予想される中、二次被害を防ぎながらの作業が求められる厳しい現場で、住民の安全確保を最優先に対応が行われています。