JR金町駅北口再開発の起点：イトーヨーカドー金町店閉店と「東金町一丁目西地区第一種市街地再開発事業」

金町駅北口の再開発計画が進行中。象徴的なイトーヨーカドーの閉店とともに、地域が迎える新たな未来とは？

葛飾区　公式サイトより

東京都葛飾区、金町駅北口の再開発が着実に進んでいます。

東金町一丁目西地区第一種市街地再開発事業は、地域の再生と活性化を目指す大規模なプロジェクトであり、その一環として、2022年にはイトーヨーカドー金町店の閉店が象徴的な出来事となりました。

イトーヨーカドー金町店閉店の影響

2022年9月、金町駅北口で長年親しまれてきたイトーヨーカドー金町店の閉店は記憶に新しいところです。

地域の生活の中心となっていた同店の閉店は、地元住民にとって大きな出来事でした。イトーヨーカドーは、金町駅北口の発展とともに歩んできた商業施設であり、その存在は金町の象徴でもありました。しかし、時代の変化とともに新たな街づくりが求められ、閉店を経て再開発が本格化しています。

同店の閉店は、再開発事業の「始まり」を意味しており、このエリアを新たな商業・居住空間へと生まれ変わらせる契機となりました。

再開発事業の内容

この再開発計画は、金町駅北口の約3ヘクタールの敷地を活用し、地上40階建ての高層マンションを中心に商業施設や公共施設を整備するものです。住宅は約900戸を予定しており、世代を超えて多様な人々が暮らすことができる居住環境が整備されます。

低層階には商業施設や自動車教習所、区民事務所などが配置され、地域の利便性を高めるとともに、住民同士の交流を促進する場ともなります。

再開発の2段階に分けた施工計画の中で、第1期工事が令和7年7月に竣工予定。商業施設が先行オープンを予定しています。その後、旧イトーヨーカドーなどの既存の建物の解体と共に高層部分が建設され、令和12年には全体がオープンします。

八潮市内の方にも馴染みのありました、屋上教習所「金町自動車教習所」は、現在も旧イトーヨーカドーの屋上で営業されており、第1期工事エリアの建造物屋上に移転を予定されています。

金町自動車教習所　葛飾区商店街連合会公式サイトより

新たな金町の姿

金町エリアは、近年でも「東京理科大学葛飾キャンパス」「葛飾にいじゅくみらい公園・運動場」「葛飾区科学教育センター（未来わくわく館）」の開設および「シティテラス金町」などの大型マンション竣工を含む「新宿六丁目地区計画」や、地上21階建て・190戸のタワーマンション「プラウドタワー金町」が高層階を占め、低層階の１～２階には飲食店やドラッグストアなどが入る「ベルトーレ金町商店会」、３階には区民が活動したり生涯学習をおこなう場として機能する「カナマチぷらっと」が入る複合施設「ベルトーレ金町」が2021年秋に竣工した「金町六丁目駅前地区第一種市街地再開発事業」、2009年には地上39階建て・476戸のタワーマンション「ヴィナシス金町タワーレジデンス」と、低層階に入る商業施設「ヴィナシス金町ブライトコート」で構成された複合施設「ヴィナシス金町」竣工の「金町六丁目地区第一種市街地再開発事業」がすでに完了しており、かなり様変わりした状況です。