埼玉県内初の指定、浸水対策の強化に期待
特定都市河川ポータルサイトより
埼玉県内を流れる中川・綾瀬川流域の河川が、国土交通省によって浸水対策を推進する「特定都市河川」に指定されることが決定したことを、朝日新聞が報じました。
これにより、今後は指定地域については国の補助を受けやすくなる見通しです。
朝日新聞によると、指定されたのは3月29日に中川・綾瀬川流域にある43河川で、その流域面積は東京、埼玉、茨城の1都2県28市区町にわたります。
埼玉県内では初の指定となり、これによって浸水被害対策の強化が期待されます。
この流域はほぼ全域が標高20メートル以下の低平地であり、降雨が多い時期には浸水被害が頻発してきました。昨年6月には台風の影響で越谷市を中心に大規模な浸水被害が発生しました。
今後は流域自治体が参加する「流域水害対策協議会」を設立し、20～30年間の計画を立て、堤防の強化や調整池の整備などを進める予定です。
指定により、県や市町の浸水対策工事で国の補助を受けることができる一方で、新たな宅地開発には知事の許可が必要となります。また、事業者には遊水池の整備など、水を抑える対策が義務付けられます。
最近は温暖化の影響などで水害が激甚化している傾向にあり、担当者は流域自治体とともに対策を進めていきたいと述べています。
指定を受けた市町では、今後の整備が進みやすくなることを期待する一方で、具体的な工事内容や補助額などの詳細は未定です。
中川
▶特定都市河川ポータルサイト
