Live119導入で映像通報にも対応 災害の広域化に備え、迅速な連携体制を構築

埼玉県東南部で消防指令を一元化 令和8年4月「共同消防指令センター」運用開始へ 草加八潮消防組合公式サイトより
埼玉県東南部地域の5消防本部(越谷市消防局、三郷市消防本部、吉川松伏消防組合消防本部、春日部市消防本部、草加八潮消防局)は、令和8年4月1日から119番通報や出動指令業務を一括で行う「共同消防指令センター」の運用を開始します。運用開始に先立ち、令和8年1月下旬より順次、仮運用に入る予定です。
共同消防指令センターは越谷市大字大泊309番地1に設置され、これまで各消防本部が個別に受信していた119番通報を一カ所に集約。情報の一元管理と指揮命令系統の統一により、近年増加する大規模災害や広域災害への迅速な対応、応援体制の強化が期待されます。

越谷市消防局の消防指令室 越谷市公式サイトより
また、同日からはスマートフォン映像通報システム「Live119」の運用もスタートします。これは音声通報に加え、通報者のカメラ映像をもとに状況判断を行う仕組みで、指令センターが必要と判断した場合、ショートメッセージで専用URLを送信。通報者はアプリ不要で映像を共有でき、より正確な応急手当指示やスピーディーな救助に繋がります。

災害発生状況等の一元管理だけでなく、迅速な応援要請が初動時から可能となります 草加八潮消防組合公式サイトより

119番通報や出動指令などの様子 草加八潮消防組合公式サイトより
一方、119番通報の手順は従来通りで、火事か救急か、発生場所、状況、通報者氏名を伝える必要があります。出動する消防車・救急車は、従来通り各市町を管轄する消防署から出動します。
共同運用について、消防局では「消防需要の複雑多様化に広域的に対応し、質の高い指令業務を提供するため」と説明。消防行財政の効率化にも繋がるとしています。
携帯電話からの通報については位置特定機能により場所の絞り込みが可能ですが、確認のため、市町名や住所を尋ねる場合もあります。映像送信時の通信料は通報者負担となりますが、安心安全の向上に向け協力を呼びかけています。
共同消防指令センターの稼働により、地域の安心・安全を支える新たな仕組みが本格的に動き出します。市民には、従来と変わらない通報方法で、落ち着いた対応が求められています。
				
						
						
						










