人・街・知をつなぐ鉄道を目指し、地域連携と社会課題解決で新たなフロンティア創出へ

つくばエクスプレス 20周年
つくばエクスプレスが「長期ビジョン2050」発表 TXコラボリングで未来の共創へ
つくばエクスプレス(TX)を運営する首都圏新都市鉄道株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:渡邊 良)は、2025年7月31日、「長期ビジョン2050」を発表しました。開業20周年を迎えた節目にあたり、今後の経営方針とビジョンを体系的にまとめたもので、地域社会との共創を通じて、進化を続ける鉄道の姿を描いています。
今回策定された「長期ビジョン2050」では、「TXコラボリング」というキーワードを掲げ、沿線の自治体、企業、研究機関、住民との連携を通じて、イノベーションの先導や社会課題の先進的解決に取り組む「TX共創フロンティア」の実現を目指しています。
■ 背景と目的
TXは、特別法に基づき宅地開発と一体的に整備された全国でも珍しい地域密着型鉄道で、開業以来20年にわたり、沿線のまちづくりと密接に連携しながら発展してきました。沿線には住宅地や商業施設、大学・研究機関などが集積し、TXは生活・交流の基盤として定着。こうした背景を踏まえ、今後の社会変化に柔軟に対応しながら、地域とともに進化していく姿を示すものとして、今回の長期ビジョンが策定されました。
■ スローガンと将来像
ビジョンのスローガンは「共創フロンティア~人・街・知をつなぎ、世代を超えて愛され、進化を続ける鉄道~」。TXは単なる移動手段にとどまらず、鉄道ネットワークを基盤として、交流・創造のハブとなることを目指します。
2050年の将来像としては、20駅を基軸に形成されるTXコラボリングの広域連携により、暮らす人・働く人・訪れる人が交わる場を生み出し、沿線における文化、科学技術、自然、スポーツなどとの結びつきを強化。多様な魅力が共鳴し合う持続可能な都市圏の創出を目指します。

TXコラボリング

各々の地域においてTXコラボリングによる連携を通じ、選ばれ続けるまちへと、時代と共に進化します。
■ 3つの基本方針と事業戦略
「長期ビジョン2050」では、以下の3つの基本方針に基づいた事業戦略が設定されています。
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鉄道インフラの進化
高次元の安全性・安定性を実現し、災害に強くしなやかな交通基盤の構築。駅空間の快適性向上やシームレスな移動環境の整備も進めていきます。 -
地域とのつながり強化
駅や高架下を起点としたまちづくりを推進し、地域と連携した新たな価値創造を目指します。また、国際競争力の強化や情報発信にも注力します。 -
経営基盤の強化
社員の成長を支える環境整備、財務の健全化、リスクマネジメントの充実を通じて、信頼される企業としての地位を確立します。加えて、環境負荷低減による持続可能な社会への貢献も掲げています。
■ 開業20周年記念コラボ企画も多数展開
「長期ビジョン2050」と連動し、TXでは2025年の開業20周年を記念した多彩なコラボ企画を展開しています。地域自治体や企業と連携し、鉄道の魅力や沿線の地域資源を発信するイベントが各地で開催されます。
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八潮夜市(8月22・23日):記念グッズ販売やTXキャラクター出演
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まつりつくば(8月23・24日):TX記念パレード参加
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浅草ビューホテルとのコラボ:鉄道体験イベントやブルーベリーパンの販売
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イーアスつくば「サマートレインフェスティバル」:スタンプラリーや展示企画
また、地図と測量の科学館では「開業20年の歩み」をテーマとした企画展も開催され、TXの過去と未来を体感できる場が提供されています。
今後の展開に注目
TXは「進化する鉄道・進化するまち」の理念のもと、「TXコラボリング」を通じた価値共創を今後も継続していくとしています。首都圏の未来を形づくる存在として、2050年に向けた取り組みに引き続き注目が集まります。