原因解明へドローンによる下水道調査も進行中
埼玉県八潮市で発生した県道の大規模な陥没事故について、埼玉県は2月3日、新たな救助スロープの整備を開始したと発表しました。
この陥没事故では、トラックが転落し、運転手とみられる74歳の男性の救助活動が続いていますが、水の流入により救助が難航しているため、より迅速な重機の導入が可能な新ルートの整備が急がれています。
最初に整備されたスロープは1日に完成し、陥没穴の北側にある飲食店から南方向へと設置されました。しかし、水が流れ込み、救助活動に支障をきたしたため、2本目のスロープが東側から県道に沿って掘り進められています。これにより、より効率的な救助と重機の運用が期待されています。
また、県は現場周辺の地下調査を実施し、調査対象となった8カ所すべてで小規模な空洞が確認されました。一部についてはすでに補修工事が進行中であり、さらなる拡大を防ぐための対応が取られています。
原因の究明に向けては、潜水が可能なドローンを使用した下水道管の調査がスタートしました。下水道の下流部分にドローンを投入し、内部のがれきや土砂の有無を確認することで、下水道管の破損状況や陥没との関連性が調査されています。
この陥没事故は1月28日に発生し、30日には二つの穴が一つに合体し、拡大しました。現在、陥没の幅は約40メートル、深さは最大で15メートルに達しており、県と消防が協力して一刻も早い救助と原因究明に向けた取り組みを続けています。
地域住民の安全確保と被害の早期復旧が課題となっており、現場では今後も調査や補修活動が集中的に行われる予定です。