悪質商法や窃盗の可能性も 市民に警戒呼びかけ
八潮市内で、屋根工事を名目にした不審な訪問が相次いでいます。昨年末にも市の方から注意喚起が行われていますが後を絶たないようです。
作業服を着た人物が「近所で行う工事の挨拶に来た」「最近の強風で屋根が壊れている」として住宅を訪れ、屋根瓦の点検を装い、高額な工事契約を迫るケースが増えています。
報告によれば、このような訪問は、法外な料金を請求する悪質商法や、屋内に侵入して貴重品を盗む事件につながる可能性も指摘されています。
悪質な手口
- 屋根破損の偽装
屋根に上って点検するふりをして、実際には点検箇所をわざと壊し、修繕が必要だと主張する。 - 契約内容の曖昧化
契約書や見積書の内容を意図的に曖昧にし、後から追加費用やオプション費用を請求する。など。
最近の事例
- 「近所で工事をしているのであいさつに来た」と飛び込みで訪問してきた業者に、屋根の瓦が傾いていて隣の家に落ちそうなので、ついでに千円で直してあげると言われたため、修理をお願いした。作業が終わると屋根全体の修理が必要とのことで、このままにしておくと雨漏りすると言われ、約20万円の修繕工事をその場で契約した。
- 「台風による被害調査をドローンで行っている」との業者から調査写真を見せられ、瓦が割れているので修繕工事が必要と言われた。台風による被害なので、損害保険の保険金の申請を業者がサポートすると言われ、申請代行の契約を結んだ。契約書を確認してみると、「損害保険金の35%の手数料を業者に支払う」と記載されていることに後で気づいた。
- 「近所で別の工事をしている」と訪問してきた業者から、「お宅の屋根がめくれているのが見えたので、屋根に上って点検させてほしい」と言われ、お願いした。点検後、屋根が浮いている写真を見せられ、そのままにしておけないので約30万円の修繕工事の契約をその場で結んだ。
極めて悪質な業者の場合は、屋根にのぼって点検している際に、点検箇所をわざと壊した上で写真を撮り、早急な修繕工事の必要性を煽るケースもあるそうです。
トラブルを避けるために必要な姿勢4つ
- 飛び込み営業に対する対応
態度を毅然と: 自宅に突然訪問してくる業者には、インターホンを無視する、ドアを開けないなど、毅然とした態度を示しましょう。玄関先でのやり取りも避け、居座られるリスクを減らします。 - 屋根の点検は許可しない
点検をさせない: 悪徳業者は屋根の点検を口実に、故意に損傷を加えることがあります。点検を許可せず、不安を煽るセールストークに乗せられないようにしましょう。 - 契約はその場で行わない
即時契約を避ける: 「モニター価格」「キャンペーン価格」などの言葉に惑わされず、その場での契約や申し込みは避けましょう。家族や親族と相談し、冷静に判断する時間を持つことが大切です。 - 相見積もりを取得する
複数の見積もりを比較: 住宅のリフォームや設備更新の際は、複数の業者から見積もりを取得し、価格やサービスを比較検討しましょう。相見積もりを取ることを業者に伝え、適切な選択を行います。
怪しい業者を退散させる方法とクーリング・オフについて
怪しい業者に対処するための「撃退フレーズ」と、契約後の対応策であるクーリング・オフについて解説します。これらの知識を身につけて、不審な訪問販売や悪徳業者から自分を守りましょう。
撃退フレーズ
- 家族に同業者がいる
「家族や親族にリフォーム業者に勤めている者がいるので、相談する」と伝えることで、業者を退散させることができます。これは、業者が専門家との対話を避けたいと考える心理を利用した方法です。 - 保険代理店と相談します
「保険代理店と相談する」と伝えることも有効です。これは、業者が保険の専門知識に自信がない場合、撤退を選択する可能性があるためです。
クーリング・オフについて
クーリング・オフは、訪問販売などで契約を結んだ後、一定期間内であれば無条件で契約を解除できる制度です。
この期間は、申込書面または契約書面のいずれか早いほうを受け取った日から起算して8日間です。クーリング・オフの手続きは、電話ではなく、書面または電磁的記録で行う必要があります。
被害を受けないためには
契約行為などの重要な事項は、家族や親族間で相談してから決めるルールを設けることが大切です。
また、撃退フレーズを使う際は、相手を刺激しないように冷静に対応しましょう。不審な訪問や提案には、十分に注意してください。
とにかく、その場での契約は避け、家族や身近な人に相談することが重要です。
繰り返しますが、工事を依頼する際には複数の業者から見積もりを取るようにしましょう。訪問販売の場合、クーリング・オフの権利があることも覚えておくべきです。
不審な訪問を受けた場合は、八潮市消費生活センター(048-996-2111内線336)や、警察に迅速に通報することが重要です。
業者が帰らない場合や異常な要求がある場合は、110番通報を躊躇せずに行ってください。