創立50年の伝統と親子の絆 「虎のように強く、心優しい子供を育てたい」思いを胸に
先日、「剛柔流空手道虎優会」八潮支部の練習にお邪魔させていただきました。
三郷市に本部を置く「剛柔流空手道虎優会(こゆうかい)」は、今年で設立50年を迎える歴史ある空手道場です。
1975年、先代の杉本修司氏が「虎のように強く、そして心の優しい子供を育てたい」という願いを込めて設立し、その志は現在も脈々と受け継がれています。現在は二代目会長・杉本昌巳氏がその意思を引き継ぎ、指導の中心に立っています。
剛柔流は日本空手四大流派のひとつで、「剛」と「柔」を融合させた技術体系が特徴です。力強い突きや蹴りに加え、呼吸法や体の使い方を重視し、相手を圧倒するだけでなく、心の落ち着きを養うことを目的としています。虎優会ではこの「技と心の両立」を大切にし、礼節を重んじる稽古を通して、人としての成長を促しています。
八潮支部の稽古は「ゆまにて」で
およそ40名程が在籍している八潮支部では、勤労青少年ホーム「ゆまにて」を拠点に、毎週水曜日(19:00~21:00)と土曜日(9:00~12:00)の週2回稽古を実施。子どもから大人まで幅広い世代が一堂に会し、熱気あふれる時間を共有しています。
稽古では、基本の型(かた)から実戦的な組手まで、レベルに応じた細やかな指導が行われます。初めて空手に触れる子どもたちにも丁寧なサポートがあり、少しずつ自信を積み重ねながら成長していく姿が印象的です。
この日は、実際に演武や組手の練習風景を拝見しました。普段より参加者は少なかったそうですが、大会が近いということもあり、張り詰めた空気の中、真剣な眼差しで相手と向き合う参加者の皆さん。
時折飛び交う気合いの声が道場に響きわたり、その集中力の高さに驚きました。一方で、練習の合間には笑顔や声かけが飛び交い、温かい雰囲気が漂います。厳しさの中にも“優しさ”がある――まさに虎優会の理念そのものを感じました。
親子で、友達と、共に学ぶ空手の魅力
虎優会八潮支部の特徴の一つが「家族で通える空手道場」であること。子どもと一緒に稽古に励む親御さんの姿も見られます。兄弟や友達と通うことで、楽しみながら長く続けられる環境が整っています。
稽古を通じて身につくのは、単なる技術だけではありません。礼儀や挨拶、仲間を思いやる気持ち、そして困難に立ち向かう忍耐力――こうした「生きる力」が自然と養われていくのでしょう
「まずは体を動かすことから始めて、心も体も一緒に鍛えていってほしい」と、指導にあたる庄林先生は語ります。空手は決して“強い人になるため”だけのものではなく、自分を見つめ、他者を尊重する心を育む道でもあります。

八潮支部長の庄林先生 穏やかな口調ながら、熱のこもった指導をされています。
創立50年の信頼と実績
剛柔流空手道虎優会は、これまで数多くの大会入賞者を輩出し、地域に根ざした活動を続けてきました。総会員数は約250名にのぼり、三郷市をはじめ、江戸川区、八潮市、越谷市、そして遠く離れた福岡県糸島市にも支部を展開しています。どの地域でも「強さと優しさ」を大切にする姿勢は変わらず、半世紀にわたって信頼を築いてきたことが、多くの門下生に支持されている理由です。
八潮支部でも、稽古のたびに地域の子どもたちや保護者が集まり、互いに励まし合いながら汗を流しています。空手を通じて築かれる絆は、単なるスポーツを超えた“人と人のつながり”を生み出しています。
見学や体験は随時受け付けており、初心者も大歓迎とのことです。「少しでも興味がある方は、ぜひ一度見に来てください」とのこと。
公式ホームページ(https://cf741023.cloudfree.jp/)やInstagram(@koyuukai_yashio)では、活動内容や支部案内などの詳細も紹介されています。
心を整え、体を鍛え、仲間と共に成長する。八潮で、自分の新しい一歩を踏み出してみませんか。
剛柔流空手道虎優会八潮支部のみなさん、ありがとうございました。
<Hacchinさん>
「やしおん」運営代表。ずっと八潮の人。30年近くネットの世界にいます。長年ベンチャー企業でエンタメ業界や株式公開など色々と荒波にもまれ、現在本職は小さなゲーム会社の管理部長。BBQインストラクター資格。ガンプラ熱再び。