防災・バリアフリー・賑わいを兼ね備えた「歩いて楽しいまちづくり」 令和8年度上半期の都市計画決定を目指す

北千住駅東口で大規模再開発へ 商業・住宅・ホテルが一体となる新拠点整備計画が進行中
足立区と北千住駅前地区市街地再開発準備組合は、令和7年10月17日と19日に開催された「北千住駅東口駅前 都市計画・再開発事業説明会」において、北千住駅東口周辺で進められている再開発計画の素案を公表しました。
■ 再開発の目的と特徴
本計画は、老朽化した市街地の更新とともに、駅前にふさわしい防災性・利便性・賑わいを備えた新たな都市拠点を形成することを目的としています。
主なポイントとして、
- 駅東口のバリアフリー動線強化(エレベーター・エスカレーター整備)
- 歩行者空間や広場の拡充
- 災害時の一時滞在施設や備蓄倉庫整備
- 商業・宿泊・住宅・子育て支援施設の複合整備
などが挙げられています。
■ 計画概要

建設イメージ 行政・関係機関との協議状況により変更となる場合がある。足立区資料より抜粋。
計画地は北千住駅東口周辺の約4,800㎡。地上29階・地下1階、高さ約123メートルの複合高層ビルを建設し、延床面積は約44,900㎡。用途は店舗、住宅(約250〜300戸)、ホテル、子育て支援施設、駐車場などを予定しています。
建蔽率約70%、容積率約650%(指定容積率400%に割増250%を協議中)とし、東京都および足立区との調整を進めています。
■ 歩行者にやさしい駅前空間へ

建設イメージ 行政・関係機関との協議状況により変更となる場合がある。足立区資料より抜粋。
駅前には、日常利用からイベント時、災害時まで柔軟に活用できる「開かれた広場」を整備。
学園西通り沿いには商店街と調和する路面型店舗や植栽、可動式ベンチを配置し、「下町情緒と新しい街並みが調和する空間」を目指します。
また、駅デッキとの接続も検討されており、東西をつなぐ歩行動線の利便性が大幅に向上する見込みです。
■ 安全・安心の都市基盤づくり
再開発区域内外の電線地中化、帰宅困難者向け一時滞在施設、水害時の垂直避難場所など、防災対応力の強化も重要な柱です。
さらに、植栽配置による風環境の改善や、交通量調査による安全性の確認も実施され、地域環境との調和を重視した計画となっています。
■ 今後のスケジュール

都市計画決定までのスケジュール。行政・関係機関との協議状況により変更となる場合がある。足立区資料より抜粋。
現在、令和8年度上半期の「都市計画決定」を目指して協議が進行中です。
その後、再開発組合設立(令和8年度下半期)、権利変換計画認可(令和9年度)、解体・建設着工(令和10年度)を経て、令和13年度の竣工を目標としています。
北千住駅東口はこれまで下町の風情を残す商業エリアとして親しまれてきました。今回の再開発では、その魅力を生かしつつ、防災・子育て・観光など多様な機能を備えた「次世代の北千住駅前」が誕生する見込みです。













