八潮市の道路陥没事故を受けて、県内外の関係機関が連携し、復旧と再発防止に向けた取り組みを本格化

八潮市 道路陥没事故現場の様子
2025年3月27日(木)、埼玉県は「第5回埼玉県災害対策本部会議」を危機管理防災センター本部会議室にて開催しました。
本会議では、八潮市内で発生した大規模な道路陥没事故に関する対応状況が主な議題となりました。
事故発生直後から、県は住民への排水自粛を呼びかけるとともに、排水ポンプを用いた応急措置を講じてきました。こうした対応により、2月12日には下水道の使用自粛要請が解除されました。住民の協力により、下水道システムは安定を取り戻しつつあります。
現在は、仮排水管の設置や地盤改良、鋼矢板の設置など、復旧作業が本格化。現場には地上からの常時監視体制が構築され、掘削作業がスタートしています。
また、3月26日に、近隣小中学校の児童・生徒や保護者に対し道路陥没箇所周辺の交通規制状況や工事用車両通行ルートのお知らせを配布するといった通学路の安全対策や、周辺住民への説明会・個別対応も実施されており、生活への影響を最小限にとどめる努力が続いています。
捜索活動を行うための工事は順調に進んでいるとのことで、キャビンにアクセスするための立坑部分の地盤改良工事の完了に合わせ、上流側からの掘削を行うための鋼管矢板の打設に着手。TBSの報道によると、今年5月には運転席部分に到達できる見込みとの見解を示し、掘削工事と並行して、下水道管を流れる下水をう回させるバイパス工事も進めているとのことです。
さらに、国土交通省をはじめとする17の機関と団体が連携し、調査・復旧・技術支援を行っています。埼玉県からは、中野国土交通大臣、坂井内閣府特命担当大臣、石破内閣総理大臣らへ要望書を提出し、国への支援強化を求めています。
埼玉県は、今回の事故を重く受け止め、原因究明と応急復旧に加えて、同様の事故を未然に防ぐための緊急点検や抜本的対策の検討を進めています。第2回復旧工法検討委員会では、複線化などの方向性が示され、将来的な安全確保へ向けた取り組みが続きます。
県民の安全を最優先に、今後も関係機関との連携のもと、迅速かつ確実な復旧と再発防止を図る方針です。

埼玉県災害対策本部会議 資料より

埼玉県災害対策本部会議 資料より