県選択無形民俗文化財・300年以上続く弓ぶち行事 五穀豊穣と一年の吉凶を占う新春の ritual

木曽根の弓ぶち
八潮市に古くから受け継がれてきた民俗行事「オビシャ(弓ぶち)」が、年明けに市内3カ所で実施されます。この行事は埼玉県選択無形民俗文化財に指定されており、弓矢で的を射て一年の吉凶や農作物の出来を占う新春の神事として知られています。
市内で行われるオビシャは「木曽根の弓ぶち」「鶴ケ曽根上の弓ぶち」「鶴ケ曽根下の弓ぶち」の三つ。それぞれに独自の習わしがあり、地域の歴史や結束を象徴する行事として毎年多くの氏子や地域住民が参加します。
■木曽根の弓ぶち
木曽根氷川神社では、毎年1月15日に近い日曜日に開催。令和8年は1月18日(日)の午前10時ごろから行われます。
上組・下組の両組が神事を行ったのち、鳥居前に雌雄一対の的を並べて弓を射ます。矢の当たった位置で天候や農作物の出来を占う伝統的な占いが特徴です。弓射ち後には両組が謡を交わし合う儀式が行われ、かつては激しい応酬があったことから「木曽根の喧嘩祭り」とも呼ばれています。
弓射ちは午前10時30分ごろを予定しています。
■鶴ケ曽根上の弓ぶち
鶴ケ曽根上久伊豆神社では、氏子が作った弓矢や的を神前に供え祈祷した後、宿送りによる当番交代を行います。
その後、鬼の絵と文字が墨書された的を射抜き、最後に的を貫く「通し矢」を行い、五穀豊穣を祈願します。
令和8年の開催は1月18日(日)午前10時ごろから、弓射ちは午前11時30分ごろの予定です。
■鶴ケ曽根下の弓ぶち
鶴ケ曽根下久伊豆神社では「谷中組」「八軒組」「鈴組」「四軒組」の4つの祭り組が参加し、組ごとに弓矢や的を製作します。それらを神前に供えた後、各組が自らの的に矢を放ち、五穀豊穣を願います。
令和8年は1月18日(日)午前8時ごろから開始し、弓射ちは午前10時30分ごろを予定しています。
八潮市では、これらの行事を通して地域文化の継承を図るとともに、次世代へ伝統をつなぐ取り組みを続けています。行事の様子は「八潮の文化財~まつり・芸能~」として映像でも紹介されています。
【お問い合わせ】
八潮市 教育部 文化財保護課 文化財保護係
所在地:埼玉県八潮市南後谷763-50
電話:048-997-6666
FAX:048-997-8998













